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ホワイトハウスでのトランプ大統領とネタニヤフ首相の会談
7月7日(月)、ネタニヤフ首相夫妻が、ホワイトハウスに到着。トランプ大統領に迎えられた。半年間で、3回目の訪問であった。
目的は、イランの今後について、そして、ガザでの戦争を終わらせることであった。

最初の夕食会は、双方の高官たちが同席し、最初の30分はホワイトハウスメディアに公開されるという、極めて外交的な食事会だった。
1)イランについて
両首脳は、まず、イランでの攻撃の成功を共有。ネタニヤフ首相は、深い感謝を表明し、トランプ大統領をノーベル平和賞に推薦したとして、その書状をトランプ大統領に提示した。
トランプ大統領は、イランへの攻撃に踏み切ったことで、戦争を終わらせることができたと述べ、今回もまた、広島・長崎に原爆を投下したことで太平洋戦争が終わった事をわらせたことを人々に思い出させたと語った。
さらに、それを実施した、トルーマン大統領の写真がホワイトハウスに飾られているとして、イラン攻撃の決断は、敬意を払われるものだと示唆した。
トランプ大統領は、6月末に、イラン攻撃について、広島・長崎と同様に戦争をやめさせたと述べ、日本原水爆被害者団体協議会などからは、原爆投下を正当化していると非難声明が出ていた。
今回、また同じ発言をしたのだが、今回、イランに対して使ったのは、核兵器ではなかったと述べ、アメリカは核兵器に頼らない。通常兵器で対処していくと述べた。
2)ガザについて

ガザについて、トランプ大統領とネタニヤフ首相は、7日の夕食時に続いて、翌8日にも、大統領執務室にて、2回目の会談を実施した。
大統領執務室にでは、バンス副大統領も加わり、ネタニヤフ首相と、2回目の会談が行われた。会談は1時間少しで終わった。
トランプ大統領は、戦争は終わらせるべきだと、

ネタニヤフ首相にかなり圧力をかけたようだとYnetは伝えている。
しかし、その後の記者会見で、ネタニヤフ首相は、後者の会談では、イスラエル人の人質を解放することに集中していたと語った。
ガザでは、同じ頃、イスラエル兵5人が戦死したこともあり、ネタニヤフ首相は、ガザはイスラエルにとって痛みしかないと述べ、2つの目標、人質全員解放と、ハマスを殲滅して、ガザ地区がイスラエルの脅威にならないようにすること、この2つは、必ず達成すると強調した。
さらには、イスラエルとアメリカによるイランへのさらなる攻撃の可能性とともに、アブラハム合意の拡大を通じた、中東の平和という可能性についても話し合ったと語った。
ドーハでの交渉も結果なしに終了:ウィトコフ特使はまだ楽観的

ネタニヤフ首相がホワイトハウスにいたころ、カタールのドーハでは、イスラエルとハマスの関節協議が行われていた。
イスラエルの交渉団によると、80-90%と、かなり合意に近づいたとのことだった。
しかし、最後に、停戦中にイスラエル軍が完全撤退しないことなど、複雑な詳細の中で、ハマスが合意しなかったことから、結果を出せずに終了となった。
www.timesofisrael.com/gazans-reject-trumps-displacement-plan-despite-destruction-this-is-our-land/
このためか、8日(火)には、ドーハに向かう予定だったウィトコフ特使は、出発を見合わせているとのこと。
しかし、今回の交渉で、未解決だった問題4つのうち、3つは解決したとして、まだ今週中にも解決の可能性はあると言っている。
www.ynetnews.com/article/hkwnsdjhee
アメリカのイスラエルへの関税は17%
上記のような動きがあった7月7日(月)、トランプ大統領は、日本を含む14か国に関税を通達する書簡を通知した日だった。
日本への関税は、25%で、8月1日に発効となる。それまでにまだ交渉できるのかとの話題で一色だった。
今回発表された14か国に、イスラエルは入っていなかったが、イスラエルに課す関税は17%となっている。
アメリカとイスラエルは、間違いなく友好国である。しかし、関税について、例外はないようである。しかし、イスラエルではそんな話題は全く出ていない。それどころではないのだろう。
