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ネタニヤフ首相は、6月22日(日)、記者会見を行い、録画していた国民へのメッセージを発表した。
ネタニヤフ首相が見ているもの:目標達成は近い・将来に希望
1)イランとの戦争に関して
ネタニヤフ首相は、イランの現政権が、イスラエルを根絶やしにしようとしていたことに疑いはなく、核と弾道ミサイルの脅威が差し迫っていたとして、その脅威を取り除くことが、今回の目標だったと述べた。
イランは、弾道ミサイルを毎月300発製造する計画だったとのこと。これまでの攻撃で、ミサイルとその機能60%を排除したと語った。
核については、イランは、濃縮ウランを60%と、核兵器の90%の直前にまで濃縮しており、これは、イランが、2015年に欧米諸国と約束していた上限を3.67%までにするという約束に、明らかに違反していたと述べた。
核兵器に近づいていたことからも、イスラエルは行動に出なければならなかった。こうした危機的状況を、トランプ大統領にも伝えていたと語った。
しかし、肝心のイランが60%にまで濃縮していたウランがどこにあるのかはまだわかっていない。これについて、ネタニヤフ首相は、注視していると述べ、明らかにはしなかったが、興味深い情報もあると語った。
「今、この目標達成に非常に近づいている。目標以上のことをして、消耗戦になることはないが、目標を達成できる前に、終結させることもない。」と語った。
2)ガザの人質に関して
ガザにまだ50人の人質(生存は20人?)がいることについて、ウィトコフ特使の仲介で進められていた交渉が頓挫していることを認めた。
最終的な提案は、イスラエル側からは、60日の停戦と、イスラエル軍の部分的撤退、人道支援搬入の増量をする。その代わりに、ハマスは、生存する人質10人、遺体18人を解放(1日目と7日目の2回に分けての解放)するというものだった。
ハマスはこれを受け入れていないが、ネタニヤフ首相は、今もハマスに合意するよう、働きかけていると語った。
3)今後への期待
ネタニヤフ首相は、イランが弱体化することは、ガザでの問題の解決にもつながるとの考えを語った。イランという足場がなくなったら、明日にもハマスは崩壊すると語った。
また、イランでの作戦は、トランプ大統領が前期で始めたアブラハム合意の拡大にもつながるとの期待を語った。今は空想にしか聞こえないかもしれないが、そうではなかったことがわかるようになるだろうと語った。
ネタニヤフ首相:嘆きの壁で祈り

こうした中、6月22日(日)夕刻、ネタニヤフ首相が、妻のサラさんを伴い、エルサレムの嘆きの壁へ足を運んだ。6月13日に、イランへの攻撃「ライジング・サン作戦」を開始した時から2回目である。
ネタニヤフ首相は、そこで国のために戦う兵士たち、ガザの人質たちのために祈ると共に、イスラエルと共に立ったトランプ大統領のためにも祈りを捧げた。
嘆きの壁の岩には、「人々はライオンのように立ち上がった。アム・イスラエル・ハイ」と書き込んだ紙を残した。
