続く反撃イランの弾道ミサイル:テルアビブでイスラエル人3人死亡・100人以上負傷 2025.6.14 15:00

Israeli Iron Dome air defense system fires to intercept missiles over Tel Aviv, Israel, Friday, June 13, 2025.

続くイランの反撃ミサイル攻撃:イスラエル人死者3人・負傷者100人以上

6月13日(金)早朝、イスラエルがイランの核施設や軍施設への先制攻撃を開始した。その後、イランはドローン100機ほどをイスラエルに向けて発射した。

イスラエル軍は、全国市民にシェルター付近にいるよう指示していたが、3間後にサイレンを鳴らすことなく、警戒を解除した。イスラエル空軍が全部撃墜したとのこと。

www.timesofisrael.com/iran-vows-painful-fate-for-israel-firing-over-100-drones-in-initial-response-to-attack/

しかし、その後の夜午後9時、イランはイスラエルに向けて、100発近い弾道ミサイルを発射した。イスラエルでは、テルアビブ、エルサレム含め広範囲で市民がシェルターに駆け込んだ。

ミサイルは、その約10分後にイスラエルに到達。ほとんどは迎撃されたが、複数発がテルアビブ市内に着弾し、爆音と炎が上がった。

危険なのは、弾道ミサイルだけではない。迎撃した時に落下する破片も大きな被害をもたらすことになる。テルアビブからは、被害を受けたビルの様子が伝えられている。

この攻撃で、60人以上が負傷。2人が重傷だったが、このうちの女性1人が死亡した。女性はシェルターの外にいて負傷したもようである。

www.timesofisrael.com/iran-launches-barrages-of-ballistic-missiles-at-israel-hits-buildings-in-countrys-center/

上記攻撃の4時間後の、14日(土)深夜1時過ぎにも再びミサイルが到達。発射されたのは100発ほど推測される中、5-7発がテルアビブの住宅地リション・レチオンなどに着弾した。市民40人以上が負傷。2人が死亡した。

www.ynetnews.com/article/bytbiqtxxx#autoplay

朝5時過ぎ(日本時間午前11時すぎ)にもミサイルが発射され、発射警告に続いて、着弾警告サイレンが続いている。朝5時過ぎから続いているサイレンは、最南端エイラットを含む全国で鳴っている。

午後9時(日本時間午後15時)からは、レバノンからヒズボラのミサイルが発射されているのか、北部での警報がなり続けている。

アメリカは、イランのミサイル迎撃に協力しているとのこと。

サイレンに追われるイスラエル市民たち

ヒズボラやハマスのロケット弾など、通常の場合は、サイレンが鳴ってから10分後には、シェルターから出て良いとされている。

しかし、今回は、軍の指示があるまで出てはならないと国民に指示が出ている。13日(金)午後9時にの最初のミサイル攻撃が市民がシェルターから出たのは、午後10時10分だった。しかし、この後も、ミサイル発射警報が続いている。

イスラエルでの警報は、スマホを通じても流れるので、日本でも受け取れている。まずイランがミミサイルを発射したと警告する警報が鳴り、それからしばらくして、ミサイルの警報になる。2つの警報の音は違っている。

現地の友人によると、発射警報がなっても、実際に自分のいる地域に近づいた場合のサイレンが続く場合と、そうでない場合があるという。いずれにしても、発射警報は、常に聞こえるので、落ち着けないと言っている。

13日夜22:10に警戒が解除され、いったん家に戻ったようだが、テルアビブ在住の友人は、何があるかわからないので寝なかったと言っていた。友人は、女性一人で、10歳に満たない二人の子供を抱えて3人暮らしである。

14日(土)朝5時にサイレンが鳴ったエリア

そうして翌朝14日朝5時過ぎにまたサイレンが鳴った。子供たちを起こしてシェルターに走ったが、途中でミサイルの着弾を目撃したという。

これで終わりかと思いながら、恐怖の中子供を走らせ、自分もシェルターに入ったが、パニックになり、少しばかり失禁したという。

ところで、テルアビブには、ホームレスもいる中、公共のシェルターは不足していると指摘されていたが、そこも気になるところである。

FBなどでは、イスラエル人たちが、上空のミサイルと迎撃の様子を撮影したクリップがアップされているが、軍は、それがどこかを特定できるような情報をアップしないよう、メディアや国民にも呼びかけている。イランが調査しているからである。

ベン・グリオン空港は空っぽ。エルサレムの嘆きの壁もまた空っぽになっている様子を友人が送ってきている。

石のひとりごと:イスラエルは負けない

イスラエルにいる友人たちと連絡を取ったが、複数の人が、「大丈夫。イスラエル人は強い。これも乗り越える」と言っている。FBでは、メシアニックジューたちが、地下のシェルターで、賛美している様子も伝えられている。

実際にこのミサイルの下にいると想像したらどうだろうか。今日も、苦難に負けるという選択肢がないのがユダヤ人たちである。それでも、日本での祈りを伝えると感謝を送ってきてくれている。

ある人は、IDFがんばれ!モサドがんばれ!応援している!!と叫ぶように書いていた。

これを読んだ時、確かに私たちもそう祈るのだが、それを超えたところに、IDFもモサドも、そしてイランも創造され、全てを支配している神がいる。その神はなんと、イスラエルも神と自ら名乗っておられるのである。

このお方こそがすべての鍵。だからイスラエルは今、この方にむかって叫べば最善だと実感する。だから異邦人たちも、とりなしで、この神に叫んでいるのである。

ああ、ただ、わが民がわたしに聞き従い、イスラエルが、わたしの道を歩いたのだったら。わたしはただちに、彼らの敵を征服し、彼らの仇に、わたしの手を向けたのに。(詩篇81:13-14)

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。