中断できない人質交渉:挫折のドーハから再びカイロでの交渉へ 2025.3.17

Steve Witkoff, White House special envoy for the Middle East, speaks with reporters at the White House, March 6, 2025, in Washington. (AP/Alex Brandon)

第一段階停戦延長と人質解放に関して、アメリカのウィトコフ中東特使が、ラマダンと過越が終るまで50日の停戦延長と、人質10人の解放を、イスラエルも合意する中で提示したが、ハマスはこれに応じなかった。

ウィトコフ特使は、解放する人質を5人と妥協案を出したが、ハマスは、アメリカ人でもある人質1人と、アメリカ人人質遺体4体を解放すると返答してきた。

これを受けて、激怒したネタニヤフ首相は、交渉を切り上げ、3月14日(金)、交渉団を呼び戻した。ウィトコフ特使も、ハマスの申し出を実現不可能だと拒否し、「ハマスは今、チャンスがあると思うが、それは急速に失われつつある。ハマスには今後、分別ある行動を期待する。」と警告した。

しかし、人質家族たちやイスラエル国内からは、交渉から決裂しないようにとの訴えが大きい。ネタニヤフ首相は、16日(日)交渉団を、再びカイロに向けて派遣した。

www.timesofisrael.com/after-deadlock-in-doha-hostage-talks-israeli-team-heads-to-cairo-in-search-of-results/

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。