人質女性3人笑顔で帰国・家族と感動の再会 2025.1.20 (日本時間7am投稿)

A still from a video released by the Israeli military showing the three released hostages with soldiers after their release.Credit: IDF Spokesperson's Office

人質女性3人解放の様子

1月19日午後遅く、ハマスは人質の女性3人を解放した。解放にあたり、ハマスは、3人にギフトの袋を渡す様子や、ガザの群衆の中を通る赤十字の車、国境での3人の引き渡しの様子のプロパガンダ映像を公開した。

その中では、ハマスがギフトバッグと何らかの証明書を渡す様子が含まれている。

3人に、懸念されていたような悲惨な様子はなく、輝く笑顔であった。

3人は、国境でIDFに保護された後、体調も比較的良く、すでにヘリコプターで、イスラエル国内の病院に搬送され、家族との感動の面会を果たした。人質となって471日目。地獄からの解放と報じられている。3人は、数日、病院に滞在する予定。

以下はIDF基地に到着した時の様子

以下は、3人が国内の病院に到着した時。病院の外では人々が歓迎して迎えている。

家族との再会の様子

テルアビブでは2000人が大歓声

, January 19, 2025 (Paulina Patimer / Hostages Families Forum)

テルアビブの人質広場では、大画面で、約2000人が、3人の解放を見守り、ハマスを見て緊張の後、イスラエルの手に引き渡されると、大歓声となった。

人質家族フォーラムは、「今日の彼らの帰国は暗闇の中で輝く光である。人間の心と希望と勝利の瞬間を表している。3人の家族と、私たち全員にとって、記憶に永遠に刻まれる瞬間だ。同時に、人質全員を取り戻すまで働き続ける責任を思う時でもある。」との声明を出した。

www.timesofisrael.com/crowds-erupt-in-tel-avivs-hostages-square-as-captives-arrive-back-in-israel/

石のひとりごと

一人の命を救う者は世界を救うという考え方が、ユダヤ人にはある。一人の命がどれほどに尊いかということを表している。

生きて戻ってきた人質がいる反面、これから死んでいたことが明らかになる人質も出てくる。ガザにはまだ多くの人質がとり残されており、釈放するテロリストの問題もある。

課題は山積以上だが、それでもこの3人がまず、生きて、笑顔で戻ってきた様子をみれば、ともかくも、ハマスと交渉して合意したことは間違いではなかったと感じた。

続いて人質33人、また65人の帰還が実現していくように。解放された3人の女性たちのこれからや、家族たち。すでに死亡した人質家族の心の痛み、戦死者兵士の家族たち、ネタニヤフ首相、政治家、さまざまな立場にある人々のことを覚え、主の慰めと支え、導きがあるように。

壮絶な瓦礫の中で家に帰ろうとするガザの人々がいる。そこにはまたまだまだ健在の様子のハマスもいる。

イスラエルが、不可能が全くなく、全ての敵に勝利を与えてくださる大元である、彼らの神、主に立ち返って、全ての解決と救いを得るように、パレスチナ人とハマスの目が開かれるようにと祈りはつきない。

 

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。