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イスラエルのシリア攻撃480か所:地中海沿いタルスス大規模空爆
イスラエル軍は、12月8日にアサド大統領がロシアに亡命し、政権が崩壊すると、政権所有の武器が、乱立する聖戦主義者たちの手に渡らないよう、ただちにシリアの軍事施設への破壊攻撃を開始した。
これまでに、化学兵器関連施を含むミサイル発射地や、防空システム、海軍港にいる服数の軍艦含むあらゆる軍事施設合計480か所を空爆し、シリアに現存する軍事能力80%を破壊したと発表した。
しかし、ネタニヤフ首相は、まだ終わりではないとし、イラン勢力が少しでもシリアに認められたら徹底的に攻撃すると言っていた。
これを受けてHTSの指導者アル・ジャラニは、12月14日(土)、シリア暫定政権がイスラエルを攻撃するつもりはないとして、「これ以上、シリア領内を空爆する正当な理由はない。これ以上の一線を超える攻撃は、不要な緊張の悪化を招くおそれがある」と釘をさす声明を出した。
しかし、イスラエル軍は、その翌日の15日(日)から16日(月)にかけて、地中海沿岸のタルススの軍港へ、これまでで最大とも言われるほどの激しい空爆を行い、これを破壊した。
これに対する暫定政権からの声明は今のところない。
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— Malinda 🇺🇸🇺🇦🇵🇱🇨🇦🇮🇹🇦🇺🇬🇧🇬🇪🇩🇪🇸🇪 (@TreasChest) December 16, 2024
イランとロシア軍も撤退:ヒズボラが補給路失ったと声明
反政府勢力が立ち上がると、イラン革命防衛隊は早々に、イランに引き上げていったと伝えられていた。
ロシアは、シリアの特に地中海沿岸部ラタキヤとタルススに、重要な軍事拠点を置いており、反政府勢力と連絡を取っていると伝えられていた。しかし、12月14日、リビアなどにむけて、大規模に撤退していく様子が伝えられていた。イスラエルの空爆はその後ということになる。
アサド政権の崩壊とその軍事能力の80%が崩壊、イラン、ロシアが撤退する中、12月14日(土)、ヒズボラのナスララの後継人、ナイム・カセムが、テレビ演説で、ヒズボラは今、補給路を失ったと表明した。
しかし、これは些細なことであり、シリアの新たな政権下で、補給路を再会できる可能性もあるし、他の方策も検討していると述べた。ナイム・カセムは、シリア新政権が、イスラエルと敵対することを期待すると語った。
イスラエルはレバノン南部への攻撃で、ヒズボラの軍事拠点1万2500か所以上を攻撃し、司令部1600か所、武器庫100か所を破壊している。これまでに死亡したヒズボラ戦闘員は、4000人を超えるとみられている。ロシアとイランが何を考えているのかはまだ明確な情報はない。
www.timesofisrael.com/hezbollah-chief-says-supply-route-through-syria-severed-following-assads-fall/