ヨルダンのアンマン・イスラエル大使館前で銃撃:犯人死亡・警察3人負傷 2024.11.25

A general view of the US embassy in Amman, Jordan, August 6, 2013. (AP Photo/Mohammad Hannon)

アンマンのイスラエル大使館前で銃撃事件

11月24日(日)、ヨルダンの首都アンマンの在ヨルダン・イスラエル大使館前で銃撃が発生。警察との銃撃で、犯人は死亡。警察官3人も負傷した。

apnews.com/article/jordan-israel-palestinians-hamas-war-shooting-5d0d2792fd32b1d43d2d4fcb1cda508c

ヨルダンとイスラエルは、1994年に和平条約を締結しているが、ヨルダンの国民の7割近くはパレスチナ人である。このため、10月7日以来、イスラエル大使館前では、激しいデモが行われており、イスラエルの大使も、すでに、ヨルダンを出て、帰国している。

今年9月8日には、ヨルダンと西岸地区を結ぶアレンビー・ブリッジの検問所で、ヨルダンから、トラックで入ってきたテロリストが、イスラエル人3人を射殺する事件も発生していた。

apnews.com/article/israel-palestinians-hamas-war-news-09-08-2024-5278cf1f7ec254fb6ecca0f2758e7e3a

なお、ヨルダンは、ICC(国際刑事裁判所)が、ネタニヤフ首相とガラント前防衛相に出された逮捕状について、遵守されるべきだとの立場を表明している。つまり、ネタニヤフ首相ヨルダンに来たら逮捕するということである。

*ICCのネタニヤフ首相逮捕状発行への諸国の反応

ICCが、民主国家の首脳では、初めて、ネタニヤフ首相とガラント前防衛相の逮捕上を発行したが、ヨーロッパ諸国はそれぞれの反応を見せている。

はっきりと遵守を表明したのは、パレスチナ国家を認めると表明しているスロベニア、アイルランド、スペイン。また、イギリスも、逮捕される可能性があると表明した。

ドイツとフランスは、ICCに加盟している手前、遵守するとは言っているが、実際にネタニヤフ首相が来た場合に、逮捕するかどうかまでは明言していない。

こうした中、ハンガリーは、これに反発し、逮捕しないどころか、逆にネタニヤフ首相を招くと表明した。

www.timesofisrael.com/uk-indicates-it-could-arrest-netanyahu-on-icc-warrant-as-hungary-invites-him-to-visit/

石のひとりごと

ICCから首相に逮捕状が出て、基本的には加盟国として、それを遵守する責任を負う国は143カ国。それらの国々にあるイスラエル大使館は、今後難しい対応をせまられると予想される。東京にあるイスラエル大使館もその一つである。安全を祈る。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。