ヒズボラからのロケット弾は、毎日のように続いている。主にはガリラヤ地方や、ハイファ周辺だが、時にテルアビブとその周辺でもサイレンが鳴っている。
14日(日)、テルアビブで広範囲にサイレンがなったが、その午後、北部カルミエルでは、ロケット弾が市街地に着弾した。死傷者はなかった。
この数日前、ベニヤミナのイスラエル軍訓練基地に、ドローンが、警告なしに着弾し、4人が死亡したことを受けて、イスラエル軍では、サイレンの範囲を拡大することにしたとのこと。
昨年10月7日以来、イスラエルに発射されたロケット弾は、ガザからの分も入れて、約2万発。4月と10月には、イランから合計約500のミサイルやドローンなどが発射され、同盟国の協力もある中、ほぼすべて迎撃した。イスラエルは、これだけの迎撃ミサイルを消費したということである。
アメリカのファイネンシャルタイムスなどは、イスラエルが今、イランを攻撃した場合、迎撃ミサイルが不足する可能性があると報じている。
昨日、アメリカから、高度な迎撃ミサイルシステムTHAADが、イスラエルに到着しはじめたが、これについては、迎撃の選択率を上げて、無駄を無くそうとしているのではないかとも報じている。
www.timesofisrael.com/israel-faces-potential-shortage-of-interceptor-missiles-report/
missilethreat.csis.org/country/hezbollahs-rocket-arsenal/%5B/caption%5D
ヒズボラは15万発のロケット弾やミサイルを保有しており、ヒズボラは、1日2000発発射できると言われていた。
しかし、昨年10月7日以来、ヒズボラは、イスラエルへの大規模攻撃はしていない。しかし、毎日、毎日ロケット弾を発射して、イスラエルに迎撃ミサイルを消費させている。
このため、戦争1年後の今も、ヒズボラのミサイルはまだ大多数が残っているとみられる。イスラエルは、戦前、ヒズボラが1日に2000発発射できると予測していたが、今は、1日に数百発になったとみている。減ってはいるが、まだ一気に発射されたら、全部迎撃できない数である。
加えて、イランとの対決になれば、ハマスやイエメン、西岸地区からもいっせいにロケット弾が発射される可能性があり、イスラエルはこれを全部迎撃することはできないと予想されている。
こうしたこともあり、イスラエルは、ハマスとヒズボラのロケット弾関連施設の摘発と破壊、またシリアにあるイランからの供給網の遮断を懸命に行っているということである。
www.timesofisrael.com/israel-faces-potential-shortage-of-interceptor-missiles-report/