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ベイルートでピンポイント攻撃:マジダルシャムス子供12人殺害への報復
イスラエル軍は、30日午後7時40分、ベイルート南部の8回建て建物の一部を、ドローンが発射した3発のロケット弾で爆破した。
これにより、中にいた、ヒズボラ高官でナスララ党首の右腕とも言われる、ファド・シュクル(62)が死亡した。この攻撃で、子供2人を含む3人が死亡。74人が負傷した。
イスラエルは、この攻撃は、その4日前の27日に、ヒズボラが発射したロケット弾がイスラエル北部ドルーズの町、マジダル・シャムスの学校グランドに着弾し、そこでサッカーをしていた子供たち12人が死亡したことへの報復だと発表した。
ギャラント防衛相は、ヒズボラが、超えてはならない一線を超えたからだとツイートしている。
アメリカも指名手配の大物ファド・シュクル
ファド・シュクルは、1980年にヒズボラに入隊し、それ以降、40年にわたって、数々のイスラエル攻撃に携わっており、10月7日以降のヒズボラによる攻撃も指揮していた人物であった。
また、1983年には、ベイルートの米海兵隊宿舎を襲撃して、米兵241人を殺した指揮官であり、アメリカは、シュクル逮捕に500万ドルの懸賞金を出していた。
イランとも関係が深く、テヘランの大学で軍事教育を受け、イランからヒズボラへの武器搬入に関わっていた他、シリアにおいて、イランのコッズ部隊(イラン革命防衛隊の一部門で、ヒスボラ、ハマス、フーシ派など海外のテロ組織との連携、支援を担当)の指揮官であった。