イランへの強力警告か:ダマスカスで高層アパート攻撃2人死亡 2024.2.22

Damascus on February 21, 2024. (LOUAI BESHARA / AFP)

21日朝、シリアの首都ダマスカスにある10階建て高層アパートの4階部分が攻撃を受け、民間人2人が死亡したとシリア国営放送が伝えた。爆発の衝撃で地上の車両や、子供の通学バスにも被害が及んでいる。また続いて2回ぐらい、同じ地域で爆発音が聞こえたとのこと。

この地域は、イラン関連の施設が多数あり、昨年2月にもイラン軍事関係者が暗殺されたところである。シリア政府は、今回死亡したのは民間人だったと主張。イスラエルによるものと伝えたが、イスラエルはノーコメント。

しかし、10月7日以来、シリア領内におけるイラン関連地点への攻撃が続いており、昨年12月の攻撃で、イラン革命防衛隊6人以上が死亡。今年に入ってからも1月に5人が死亡している。死亡者の中には、イラン高官のラジ・ムサビも含まれていた。

この状況を受けてイランは、シリアへの派兵を縮小したと伝えられている。

www.timesofisrael.com/syria-says-two-killed-in-alleged-israeli-strike-on-damascus-apartment-building/

またイラン傘下のヒズボラは、ハマスと共に立つとして、イスラエルとの砲撃応酬を連日続けており、エスカレートする様相にある。しかし、どちらかといえば、ヒズボラの被害の方が大きい。

このため、ヒズボラ(背後にイラン)が、ハマスに、イスラエルとの交渉においては、少し要求を緩和するよう、圧力をかけているのではないかとの分析もある。

www.jpost.com/israel-hamas-war/article-788080

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。