イスラエルでまた悲惨すぎる事故が発生した。29日、北部ガリラヤ地方、89号線を走っていた大型バスが暴走し、車2台と衝突。最後にタクシーと衝突し、5人が死亡、50人が負傷するという大惨事となった。
死亡した5人はバスの運転手と、バスと衝突したタクシーにのっていた一家のうち、母親のモラン・ベン・エリさん(35)と3人の息子、デケル君(15)、リアム君(11)、アナエル君(5)。タクシーを運転していた一家の父親ルーベン・ベン・エリさん(36)は重症となり、一人生き残ることとなった。
ルーベンさんは、意識を取り戻した時に家族の訃報をしらされたが、受け入れることができず、妻モランさんの名を呼び続けていたという。
しかし、ユダヤ教では、埋葬が早い。事故の翌日、木曜30日には、モランさんと子供達4人は、自宅のあるマアロット・ハシタ近くの墓地に埋葬された。MDA(救急隊)はルーベンさんをストレッチャーで救急車に乗せて、葬儀と埋葬に立ち合わせている。
葬儀においてルーベンさんは、「想像を絶する喪失だ。この4人の“花”(宝という意味)をどうやって葬ればいいのか。幸せな家族だった。家族なしにどうしたらいいかわからない。」と言っている。家族が住んでいたマアロット・ハシタは、ルーベンさんの回復のため、心理的ケアなどあらゆる方面での支援を開始している。
www.timesofisrael.com/father-who-survived-crash-brought-on-stretcher-to-funeral-of-wife-3-children/
バスを運転していて、自身も死亡したアッシャー・バソン(76)は、運転手歴50年以上にベテランであった。しかし、長い経歴の中で、運転違反が、51回も記録されていた。
事故当日は、秋の例祭関連でのキャンプに参加してブネイ・アキバに帰るイシバ(ユダヤ教神学校)のティーンエイジャーのグループを乗せていたとのこと。あまりにやかましいので、彼らを黙らせるために、かなり危険な運転をしていた可能性がある。
<石のひとりごと>
イスラエルでは、こうした家族が一人だけ生き残るというような悲惨すぎる事故が時々発生している。5月、イタリアのケーブルカーが落下して、イスラエル人一家を含む14人が死亡し、5歳のエイタン君が唯一生き残ると言う事件が発生したばかりである。
今、エイタン君がイスラエルで育てるのかイタリアで育てるのか、父方、母方の家族がエイタン君の親権をめぐって、イタリアとイスラエルの間での法的な争いになっている。ソロモン王が、親権をめぐって2人の母親を校正に裁いたことが引き合いに出され、知恵が必要だとも言われている。
霊的な意味においても、祈りが必要かもしれない。