23日、現地時間夜10時に、第4回目総選挙の投票が終わった。コロナ患者も病院の医療関係者も安全に投票できる仕組みを提供した他、空港でも、帰国したイスラエル人たちが、飛行機を降りてすぐ、パスポートコントロールの前に投票できるしくみまで作って、より多くの人が投票できるようにした。
しかし、投票率は、前回の選挙より4.3%低い、67.2%にとどまっていた。以下はテルアビブでの投票所と町の様子。投票所の多くは学校である。テルアビブでは、日中の気温が、16−18度まで上がっているので、皆半袖で、短パンの人もいる。ほとんどの人はマスクを着用している。(約10分)
投票が締め切られて以降は、夜を徹して、現在も開票作業が行われている。出口調査によると、ネタニヤフ首相のリクードが32議席とトップ、次が左派ラピード氏の未来がある党の18議席。このままでいけば、ヤミナ党のナフタリ・ベネット氏が加われば、合計60議席になる見込み。しかし、まだ過半数に1議席不足する。
125万票を数え終わったところで、意外にもアラブ・イスラム政党のラアム党が、最低投票率を超える勢いになっている。ラアム党はネタニヤフ首相の連立に加わっても良いと言った気配を示唆している。この党が入れば過半数になるのはなるが、ネタニヤフ首相が、イスラム政党を連立に迎えるとは考えにくい。ネタニヤフ首相は、自分が連立を担当するとの見通しから、右派政党たちに、強い右派政権にするため、手を組もうではないかと呼びかけている。
一方、左派の方も、未来がある党のラピード氏が、18議席で追いかけている。ラピード氏は、ネタニヤフ首相が超正統派を優遇していることについて、税金を納め、国のために、子供を兵役に出す人々こそを優遇する政府を立ち上げると強気を続けている。(超正統派は納税も兵役も免除なので、世俗派の間に不満が高まっている。)
予定では、24日夕刻からは不在者投票の票の開票が始まり、26日金曜の午後には一応数え終わる予定である。しかし、数え直しも予想され、最終結果が出るのは、3月31日の予定。