今月10日、トランプ大統領が、イスラエルとモロッコが国交正常化で合意したと発表。22日、イスラエルからアブラハム合意すべてに関わっている治安顧問メイール・ベン・シャバット氏一行と、アメリカのクシュナー米大統領補佐官が、モロッコの首都ラバトを訪問した。
イスラエルの代表団とクシュナー補佐官は、宮殿でモロッコの国王モハンマド6世とも会談し、国交正常化への歩みが始まった。先週には、モロッコの外相が、来月、イスラエルにモロッコの外交事務所を再開すると発表。
25日、ネタニヤフ首相が、モロッコの国王モハンマド6世に電話をかけ、イスラエルへ招待したとのこと。モハンマド6世は、パレスチナ問題への立場は不変だとしながらも、モロッコには、ユダヤ人との強い結びつきがあると、この動きを歓迎するコメントを出している。
続いて27日、今度は、モロッコの代表団が、イスラエルに来て、イスラエルにモロッコの連絡事務所を開設の際にモロッコ政府高官を迎える準備が開始された。
www.jpost.com/israel-news/moroccan-delegation-arrives-in-israel-653480
実際のところ、モロッコと、ユダヤ人の歴史は非常に長いので、両国は互いの国に連絡事務所はすでに置かれていたという。しかし、2000年の第二次インティファーダの時、モロッコがパレスチナ人への支持を表明し、テルアビブにあった事務所を閉鎖する。これを受けて、イスラエルもモロッコにおいていた連絡事務所を閉鎖し、両国の国交はないまま、今に至っていたのであった。
しかし、それから20年の間も両国の間も、モロッコのユダヤ人の歴史は長いことから、観光を含め、市民たちは自由に行き来していたのであった。このため、今回の互いの外交事務所再開もきわめて容易に話が進んだとのことである。
www.timesofisrael.com/moroccan-team-arrives-in-israel-to-prepare-for-reopening-of-liaison-office/
イスラエルとモロッコは、2−3ヶ月の間に、直航便の往来を開始する見通しで、そうなると、イスラエルからは毎年4−5万人がモロッコを訪問するとみられている。なお、現在、イスラエルには、モロッコを起源に持つユダヤ人が70万人いるとのこと。
www.timesofisrael.com/israel-and-morocco-said-set-to-launch-direct-flights-in-2-3-months/