<大統領面談確認:ガンツ氏青白党過半数61議席から推薦獲得>
15日、コロナ危機にあることから、リブリン大統領は大急ぎで、議席を獲得した党の党首たちと、だれが首相になるのがよいかという意思確認の個別面だを行った。
通常なら2日はかけるところ、昨日1日で終わらせた形である。
その結果、統一アラブ政党(15)と、イスラエル我が家党(リーバーマン氏((7)が、どちらもガンツ氏を指示すると表明したことから、ガンツ氏の中道左派陣営が61議席と過半数の指示を得たことがわかった。これにより、リブリン大統領は、まずガンツ氏に連立立ち上げの指名を行うことになった。
しかし、この61議席だが、これは今のネタニヤフ首相を退陣させるという点でのみつながった過半数である。実際にガンツ氏を擁立して共に連立政権を組むことで一致しているわけではない。
www.jpost.com/Israel-News/Politics-And-Diplomacy/When-is-61-seats-not-a-majority-analysis-621102
まず、基本的にガンツ氏は、統一アラブ政党と連立を組むことは考えていない。また、一度はタカ派の右派とも言われたリーバーマン氏が、統一アラブ政党と連立政権で同席することはありえない。
要するに、ガンツ氏が連立立ち上げの指名を受けても、連立を立ち上げる可能性はないということである。
<リブリン大統領:ガンツ氏とネタニヤフ首相と3人で会談>
上記のような現状を踏まえ、リブリン大統領は、ガンツ氏とネタニヤフ首相を招集し、3人での会談を行った。リブリン大統領は、緊急時でもあり2人が協力して、統一政権を立ち上げるよう要請。
具体的には、まずネタニヤフ首相が最初の1年間は首相を継続する方向で検討するようにと提案。その後ガンツ氏が2年、次にまたネタニヤフ首相か、その時のリクード党首が1年という形である。
リブリン大統領は、「国民は誰も4回目の選挙を望んでおらず、統一政権を望んでいる。」と述べた。
1時間半に及んだ3者会談の後、ガンツ氏とネタニヤフ首相は、両者を共に招集したリブリン大統領に感謝し、交渉をすすめると述べた。リブリン大統領は、交渉を早く始められるよう、党首2人だけでなく、両党の交渉チームも、集会10人以下を超えない範囲で官邸に招いていたという。
しかし、たとえ緊急事態とはいえ、ガンツ氏がネタニヤフ首相の下での連立に協力するとなると、犯罪者ネタニヤフ首相を降板させるという党の第一目標に反することになる。
青白党の約半分を占めるヤイル・ラピード氏のグループは、特にこの点に厳しく、ネタニヤフ首相の裁判を延期することを認めたエデルステイン国会議長を交代させる案まで出している。まだ先行きは不透明ということである。
www.jpost.com/Breaking-News/Liberman-We-have-decided-to-recommend-Benny-Gantz-621066