9:11事件23周年・ハマスはISと同類:ギャラント防衛相がガザで発見された書類・写真から訴え 2024.9.12

Defense Minister Yoav Gallant holds a document written by the former commander of Hamas's Khan Younis Brigade, Rafa'a Salameh, at an IDF intelligence base in central Israel, September 11, 2024. (Ariel Hermoni/Defense Ministry)

ハマスは、和平や二国家共存がありうるような責任ある組織ではない。単なるテロ組織でもなく、その背景には、イランがおり、壮大な霊的な背景も見据える必要がある。

その暗闇を理解する国々はほとんどない中、イスラエルは、ほぼ単独で、戦いを進めている。

サラメ(右側人物)

こうした中、ギャラント防衛相が、11日、9.11から23周年を記念する声明の中で、7月にガザ南部で、ハマス幹部モハンマド・デイフが暗殺された際に、デイフとともに死亡したラフィア・サラメから、ハマストップのシンワルに宛てた手紙などを国際社会に対して公開した。

1)ハマスは軍レベルでは崩壊・今は残党との戦いになっている?

サラメは、10月7日のイスラエル侵入作戦の首謀者の一人である。その書類は、ハマス最高指導者のヤヒヤ・シンワルとその弟モハンマドに対し、この時点でロケット弾90〜95%、対戦車砲65〜70%、個人使用武器は60%が失われた報告。

戦闘員も50%失われており、ガザ市民がこれ以上の喪失を受け入れないかもしれない事態になっているとして、支援を求めた形である。

ギャラント防衛相は、ガザではすでに軍レベルでの戦闘能力は失われているが、ギャングのような残党との戦いになっていると述べ、イスラエルは、最後まで戦うと言っている。

www.jpost.com/israel-hamas-war/article-819741

なお、カタールでの交渉だが、報道によると、ハマスが7月の条件をそのままで受け入れると言っているとのこと。いよいよ組織崩壊になっているのかもしれないが、イスラエルがどう反応するかは不明。

2)ハマスはIS・シンワルはガザのオサマ・ビン・ラディン

ギャラント防衛相は、最近、カンユニスの地下トンネルで発見した、シンワルの子供たち3人の写真を公開した。3人は9月11日のニューヨークでの同時多発テロで崩壊したワールドトレードセンターの写真の前で手を挙げてポーズをとっている。

ギャラント防衛相は、この写真が、10月7日以来、私たちが戦っているものが、何かを表している。「ISもアルカイダもハマスも基本的に同じだ。

ヤヒヤ・シンワルは、ガザのオサマ・ビン・ラディンだ。私たちは必ず、シンワルを追い詰める。死ぬか逮捕するかどちらかだ」と語っている。

www.timesofisrael.com/gallant-reveals-document-from-top-hamas-commander-warning-sinwar-of-dire-losses/

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。