イスラエル財務相ステイニッツ氏によると、2012年、イスラエル経済ののびは、昨年より若干下がって3.5%となった。日本は震災等でマイナスになっていたが今年は2.2%
<2012年も記録更新・イスラエルへの旅行者330万人>
毎年更新しているイスラエルへの観光客数だが、今年もすでに更新し、この11月末までのデータで330万人がイスラエルを訪れた。うち60%はクリスチャン。(1位インドネシア 2位ナイジェリア 3位ポーランド)
観光局によると、来週のクリスマスには75000人(うち25000人がクリスチャン)がイスラエル入りする。ベツレヘムは西岸地区だが、イスラエルの観光局がエルサレムとベツレヘム間の特別のバスを走らせることになっている。バスは24日午後12時から25日午後12時まで10-15分おき、ノンストップで走るという。
<”スタートアップ”の国(世界の立ち上げ屋イスラエル)>
最近”スタートアップ”ということばが出回っている。”スタートアップ”とは、”立ち上げ”という意味で、様々なアイディアを出して小さなベンチャー企業を立ち上げ、それを大企業が買い上げるという流れのことである。主にIT産業、医療機器、防衛関係企業でこのしくみが広がっている。
イスラエル(テルアビブ)では年間少なくとも800の新企業が立ち上がっており、アメリカ、中国に続いて世界3位のスタートアップ大国。(つい最近までは2位だった)2012年には、海外の大企業が550の会社に計214万ドルを投資(買い上げ)した。これは2011年に比べると実に70%アップとなる。
あまり知られていないが、インテルはイスラエルからのスタートアップ。この道32年のジョン・メドヴェッド氏によると、マイクロソフト、グーグルなどIT企業のほとんどの立ち上げにイスラエルが関わっているという。イスラエルはいわば「世界の立ち上げ屋」なのである。
最近、世界でイスラエル製品のボイコットが横行しているが、もし本気でイスラエル製品をボイコットするなら、コンピューター全部、グーグルもフェイスブックも全部あきらめてもらわなければとメドヴェッド氏は語る。
<貧富の差拡大>
頭のいいIT関連の人々がますますよい暮らしになるため、優秀な人材はすべてそちらに流れてしまい、給料の安い学校教師の不足が深刻になっている。
教育がなければワーキングプアになる厳しい社会である。最近では、仕事一つだけでは生活できないので2つの仕事をまわす人が15%にのぼる。2012年、銀行に借金をして生活をしのいだ家庭は18%(ほぼ5家族に一つの割)。
さらに2012年、貧困家庭の子供の10%が路上で金銭を求めたことがわかった。2011年の3%から急上昇である。また、貧困家庭の20%が生活のために、子供の受けるべき教育をあきらめていた。