2023年10月7日から700日:ハマスが生存人質2人のクリップを公開 2025.9.6

L: Hamas-held hostage Alon Ohel (Courtesy); R: Guy Gilboa-Dalal, held hostage by Hamas, is seen in a propaganda video, which also showed Ohel, that the terror group released on September 5, 2025.

2023年10月7日から700日

Protestors at Kikar Bet Berl near Kfar Saba mark 700 days of captivity in Gaza. (Gabriel Meltzer/Israel Pro-Democracy Protest Movement)

イスラエルでは、9月5日(金)、2023年10月7日から700日目を迎えた。まだガザにいる人質は47人。

このうち26人は死亡が確認されており、20人は生存していると予想されている。

しかし、アメリカなどの情報から、2人の状態は危険な状況にあると言われている。

以下は、700日目を迎え、IPACがまとめた10月7日のハマスの残虐な行為。恐ろしい限りだが、世界はハマスが何をしたのかを直視するべきである。

700日目を迎え、人質家族とその支援者たちは政府に対し、攻撃ではなく、交渉に戻って人質を取り戻すよう、全国で訴え続けている。

www.timesofisrael.com/hostage-families-rally-to-demand-deal-on-700th-day-of-loved-ones-captivity/

ハマスが生存人質2人のクリップを公開

こうした中、5日(金)ハマスが、生存する2人の人質のビデオクリップを送ってきた。アロン・オヘルさん(23)と、ガイ・ギルボア・ダラルさん(28)である。

アロンさんの姿を見るのは、実に2023年10月7日以来、初めてだった。家族はクリップの公開には同意していない。

ガイ・ギルボア・ダラルさんの父と兄は、日本好きだったガイさんを思い、先週、日本で解放を訴えていた。家族はガイさんのクリップの公開に同意した。ガイさんのクリップは8月28日付で28秒間である。

ガイさんは、今年2月に公開されたクリップに、エビヤタル・デービッドさんとともに写っていて以来になる。恐ろしいばかりには痩せこけていないが、弱々しい声で、「とのかく終わりにしてほしい。家族の元へ帰らせてほしい」と言っている。

なお、数日前、ハマスは、人質50人を全員解放すると表明した。しかし、武装解除はしないなど、イスラエルが受け入れられない条件を出していたことから、イスラエルはこれを受け入れなかった。

トランプ大統領によると、アメリカは、その後もハマスとの深いレベルでの交渉を続けているという。トランプ大統領は、ハマスはただちに人質全員を返すべきであり、そうしない場合は、ひどいことになると語っている。

攻撃を決めるのはイスラエルだが、始まれば酷いことになるだろうと語っている。

www.timesofisrael.com/hamas-publishes-video-of-hostages-guy-gilboa-dalal-alon-ohel-ahead-of-gaza-city-op/

野党ラピード氏は、政府は交渉に戻るよう訴え、一方、強硬右派のベン・グヴィル氏は、ガザ市の制圧を急ぐべきだと訴えた。

現在、イスラエルは、ガザ市への攻撃に向けて、準備を進めている。イスラエル軍によると、ハマスはその前に、人質をガザ市へ移動させようとすると見ている。まるで銀行強盗のように、人質を盾に立てこもる様相である。

人質家族たちは、イスラエル軍が人質の居場所を把握していないので、攻撃を開始したら人質に危険が及ぶとして、攻撃しないよう訴えた。ザミール参謀総長は、軍は、できるかぎりの対策をとっていると語ったとのこと。

www.timesofisrael.com/zamir-said-to-tell-hostage-families-he-believes-in-gaza-city-op-is-mindful-of-captives/

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。