イスラエルは日曜、新年(ラッパ)の日を迎えた。この日は、新年を祝うとともに、ユダヤ教シナゴーグでは一斉にらっぱ(角笛)をふきならす日である。終末論の視点では、この例祭が、将来おこるとされる携挙(第一テサロニケ4:16-17)に関連があるのではないかと考えられている。
*増え続けるイスラエルの人口
新年には毎年、統計データが発表される。今年、イスラエルの総人口は783万6000人(昨年より14万1000人増)と900万人に近づいた。このうちユダヤ人は590万人(75.3%)、アラブ人は161万人(20.5%)それ以外の人々は32万5000人(1.8%)。昨年度、イスラエルで生まれた新生児は16万6000人、移民者は17万5000人だった。
<ネタニヤフ首相、アメリカ国民にイラン攻撃をアピール>
イラン攻撃の可能性で緊張するイスラエルとイラン。ネタニヤフ首相はアメリカに対し、イランの核開発レベルの”赤線”(これを過ぎたら軍事攻撃に出るという数値的限界線)を明確にするべきとの要請を行っているが、アメリカはこれに応じていない。
ネタニヤフ首相は、CNNなどアメリカの有力な3テレビ局に出演。「イランが核兵器を持ったら中東の均衡が保たれると考えている人がいるが、それは間違いだ。」などと語り、イランの核兵器開発を阻止する必要性を訴えた。
<もしイスラエルが本当に攻撃したらイランはどう出るのか>
イランのジャファリ革命軍最高司令官は、もしイスラエルが攻撃してくれば、”(イランのミサイル攻撃により)イスラエルには何も残らない”状態になると豪語した。その際には、イスラエルは、イランと関係の深いレバノンのヒズボラ、ガザなど近距離からの攻撃も受けると具体的な状況まで語っている。
また、そうした事態になれば、ホルムズ海峡を閉鎖する可能性も示唆している。こうした事態に備え、アメリカはこの地域の海上に軍備を増強して警戒にあたっている。
<イランで電気系統爆破テロか>
イランの核濃縮施設で最も注目されているのがファルドの施設。8月中旬、この施設付近で不審な爆発があり、電気系統がダメージを受けて施設にも影響が出た。それがちょうどIAEAの予告なし査察の翌日だったため、イランは、この爆発がIAEAとなんらかの関わりがあるのではないかとの疑念を訴えている。