先週金曜、神殿の丘から出てきたパレスチナ人3人によってイスラエル人警察官2人が犠牲となって1週間、以後、小規模ながら、毎日、パレスチナ人とイスラエルの治安部隊の衝突が続き、イスラムの礼拝日の金曜には、複数の旧市街城門外で実弾を使う衝突があった。
これにより、少なくともパレスチナ人3人が死亡。多数が負傷した。(詳細は以下の記事にて)
その夜21:50(日本時間土曜朝4時ごろ)、西岸地区、ラマラ近郊のユダヤ人入植地ハラミシュ(ネエベ・ツフ)の個人宅にパレスチナ人1人が侵入。
安息日の食卓にいた家族10人のうち、4人をナイフで刺した。これにより、3人(祖父70歳男性とその30歳代の息子と娘)が即死。祖母(68)が重症となっている。
Yネットによると家族の中の女性が子供を隠し、そこから警察に通報。大声で「テロリストがいる」と叫んだところ、イスラエル軍兵士の隣人が駆けつけ、銃で撃って、テロリストに重症を負わせた。
事件発生直後、同様のテロが発生する可能性もあるため、治安部隊が周辺を捜索するとともに、住民には、外出しないよう伝えられている。
テロリストは、パレスチナ側の病院に搬送されたようが、病院によると、近くの村コバルに住むオマル・アル・アベッド(19)。
オマルは、犯行に及ぶ前にフェイスブックに、「多くの夢があるし、実現すると思う。命を愛し、他者をハッピーにすることが好きだ。でも彼ら(イスラエル)が、女性や子供を殺し、アルアクサを侮辱しているというのに、放ってはおけない。」と書き込んでいた。
いうまでもないが、これは悲しすぎる誤解である。イスラエルは好き好んでパレスチナ人を殺しているのではなく、そうさせられてしまうのである。
また、アルアクサをイスラエルは支配しようとはしていない。むしろ、イスラム教徒の礼拝を保証し、逆にユダヤ人を入れないようにしている。だれが、こんな逆さまのことをパレスチナの若者に教えるのか、そこに怒りを覚える。
以下に詳細を述べるが、金曜の暴動で、計3人のパレスチナ人が死亡したが、年齢は17歳、19歳、20歳代。死してヒーロー扱いされるのだから、オマルのように、後へ続く者が出てきてもおかしくはない。
この事件について、ハマスは、当然の反応(神殿の丘(アル・アクサ)問題への)とコメントしているが、おそらく、組織絡みではなく、個人で動いたものとみられている。
神殿の丘問題で、パレスチナ人との暴力の応報がエスカレートすることが懸念されるため、治安部隊は、西岸地区入植地の警備を強化する。
神殿の丘(アル・アクサ)で、ユダヤ人を殺すことが大義であるかのように考える流れがある一方で、入植地在住のイスラエル人が殺されたことで、過激右派ユダヤ人グループ(こちらもティーンエイジャー)が恐ろしい犯行に出てこないか、非常に懸念されるところである。
西岸地区をカバーする治安部隊は両方に目を光らせなければならないだろう。おそろしいことを考えている、またそうした考えに支配されている若者を覚えてとりなしを!
www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4992609,00.html
www.jpost.com/Arab-Israeli-Conflict/Report-Stabbing-attack-in-Halamish-near-Ramallah-500382