西岸地区ナブルスで潜伏イスラエル軍がテロリスト5人殺害 2024.10.10

People inspect a car that was hit by bullets in which at least four Palestinians were killed by Israeli special forces in the West Bank city of Nablus, Wednesday, Oct. 9, 2024. (AP/Majdi Mohammed)

イスラエルは、これまでからも西岸地区にいるハマスやその他のパレスチナ人テロ組織を、事前に逮捕、または殺害することで、イスラエル国内でのテロ阻止を継続している。

April 30, 2022. (AP Photo/Adel Hana)

アメリカのメディア、WSJは、9日、シンワルがまだ生きているとの見通しを発表。

8月のテルアビブでのテロ事件の前に、西岸地区にいるハマス司令官たちに、イスラエル国内での自爆テロを再開するよう指示していたと報じた。

シンワルは、イスラエルがイランを攻撃すれば、中東全体が戦争になる可能性があることから、再び強気姿勢になっているという。

www.timesofisrael.com/megalomaniac-sinwar-ordered-renewal-of-suicide-bombings-after-taking-power-report/

その同じ日の9日、潜伏イスラエル治安部隊は、ナブルスで、車内にいたテロリスト容疑者5人を射殺したと発表した。

その中には、「アルアクサ旅団」の首謀者として長年、追跡していたイサム・アル・サラージが含まれていた。

なお、パレスチナ自治政府は、死亡は4人で、5人目は病院に搬送されたと発表しており、5人目の予後は不明。

イスラエルの治安部隊は、10月7日以降、西岸地区でのテロ阻止に力を入れており、この1年で死亡したパレスチナ人は716人となった。逮捕者は5250人で、このうち2050人がハマス。

www.timesofisrael.com/undercover-israeli-commandos-kill-terror-leader-four-others-on-nablus-street/

ナブルスは、100%パレスチナ人の都市である。普通の街だが、それにバラータ難民キャンプが隣接している。

以前、ナブルスを取材したが、その違いは一目瞭然だった。難民キャンプの方では、歩いているのはほぼ男性ばかりで、ほとんどは若者たちだった。

小学生ぐらいの男の子も多数まぎれて、走り回っていた。あちこちに、イスラエルとの戦いで死亡した人々の写真が、英雄として貼ってある。異様な雰囲気だったことを覚えている。

ガザの人々と同様、この人々にとって、イスラエルは生まれて以来の敵であり、これを倒すこと、イスラエル人を殺すことが、人生そのものになっている。

イスラエル人を殺すことが栄誉であり、最高の到達点と信じてやまないのである。

イスラエルが戦っているのは、政治的な相手ではなく、彼らの背後にある霊的支配であることを覚えたい。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。