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イエメン問題で湾岸署国に亀裂:サウジアラビアとUAE

イラン問題が危機的状態にある中、イランと対立する湾岸署国の間で亀裂がみられる。イエメン問題を通して、湾岸協力会議(GCC)で協力関係にあった、サウジアラビアとUAEの関係が悪化しているのである。
イエメンでは、2015年からフーシ派などの反政府勢力が出てきて、首都サナアを含むイエメン北部を制圧。それまでの政府は、暫定政権となり、南部へ移動を余儀なくされた。
イエメンと国境を接するサウジアラビアは、暫定政権を支援し、イランはフーシ派を支援したため、イエメンではサウジアラビア(スンニ派)と、イラン(シーア派)という代理戦争の様相にもなっていた。この戦争が長期
化したこともあり、イエメンは荒廃し、世界で最も貧困な国の一つに陥っている。
ところが、最近になり、暫定政権の中から、南部暫定評議会(STC)というグループが分かれ出て、暫定政権と対立するようになった。このSTCを支援しているのが、UAE(アラブ首長国連邦)である。
今年1月2日、STCは、2年以内に住民投票を実施して、独立を目指すと発表した。これを受けて、暫定政権の部隊がSTCを攻撃。サウジアラビアもこれを支援するための空爆を行い、死傷者が出る事態になった。
言い換えれば、サウジアラビアがUAEを攻撃した構図で、緊張が高まっている。
アブラハム合意にも亀裂懸念
アメリカとイスラエルは、UAEを含むアブラハム合意にサウジアラビアも入ってくれることを臨んでいる。しかし、サウジアラビアは、パレスチナ国家なしにはありえないと言い続けている。その上、UAEとの関係に亀裂が入ったことで、さらに困難になる可能性が高い。
www.nikkei.com/article/DGXZQOGR07CKY0X00C26A1000000/

そのサウジアラビアだが、最近、イスラエルを敵視するトルコが、中東での勢力拡大のために接近している。トルコはエジプトにも接近しており、この3国が集まることで、アメリカとイスラエル進めている、アブラハム合意に反する勢力になるとの分析、懸念も出ている。
現在、オマーンで行われているアメリカとイランの交渉も当初、トルコで行われる計画だった。
トルコにアラブ6カ国(サウジアラビア、カタール、エジプト、オマーン、UAE、パキスタン)も同席し、アメリカとイランとの合意の枠組みを作り、その中に関係諸国の間での不可侵条約を含めようとしていた。
しかし、イランがこれに合意せず、オマーンになった形であった。
石のひとりごと
この状態で、もし今、イランとアメリカ、イスラエルが戦闘に陥った場合、中東はどうなるのか。まず、フーシ派はイスラエルを攻撃する。イスラエルは反撃する。イエメンのSTCは、フーシ派を攻撃するだろうか?
またアメリカからの攻撃を受けたイランは、イスラエルを攻撃すると言っているが、その場合、サウジアラビア上空は、イランとイスラエルのミサイルが飛び交い、戦闘機も飛び交うことになる。UAEはどう出るのか??? なかなかややこしい状況である。
