ウクライナ問題で、ロシアのラブロフ外相と協議のためパリを訪問中のケリー米国務長官が昨夜、緊急とんぼ帰り予定でエルサレムにやってきた。
イスラエルが最後の囚人釈放を差し止めたため、いよいよイスラエルとパレスチナの和平交渉が頓挫しかかっているためである。
ケリー国務長官は、まずネタニヤフ首相と夜遅くまで交渉し、昨夜のうちにアッバス議長と交渉する予定だった。しかし夜中になったため、さすがに、アッバス議長の方は翌朝に延期された。
パレスチナ側は、ケリー国務長官が、24時間以内に、イスラエルから囚人釈放の約束をとってこない限り、和平交渉は終了となり、パレスチナは、ただちに国連加盟の申請を通して再び国際社会に国家としての承認を求める考えを明らかにしている。
<双方の言い分>
なぜイスラエルが囚人を釈放しないかについてだが、4月29日に期限を前に、和平交渉にほとんど進展がないため、イスラエルは期間の延期を要請している。期間が延長されるなら、釈放の可能性はあるという。
これについて、パレスチナ側は、イスラエルが入植地の建築を全面停止しないならば、交渉期間の延長はしないと言っている。
期間の延期がなされない場合は、合意への見通しがないということになり、イスラエルとしては、26人の囚人を釈放する意味はない。。ということになる。
イスラエルによると、最終的に結果が見えない場合は、囚人の釈放を差し止めることは予告してあったという。