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アメリカのウィトコフ特使がイスラエル到着:ガザGHF訪問予定
イスラエルとハマスの間接交渉は、ハマスがイスラエルとアメリカが出した妥協案にも応じなかったことから、座礁に乗り上げた形である。
こうした中、7月31日(木)、アメリカのウィトコフ特使がイスラエルに到着。ネタニヤフ首相と会談した。
首相府からの詳細発表はないが、イスラエル政府高官によると、イスラエルとアメリカは、今後は、部分的、段階を追った合意ではなく、最終的な合意を目指すことで合意したとのこと。人質は全員解放、ハマスは武装解除、ガザ地区の非武装化に向けた枠組みづくりということである。
ウィトコフ特使が到着した7月31日(水)、首相官邸前では、人質の母親含む支援者たちが、人質全員の解放を訴えていた。
ウィトコフ特使は、本日、ハッカビー在イスラエル米大使とともに、ガザのGHF食糧配布センターを視察する予定となっている。それも併せて、今後の方針を模索するとみられる。
ガザ情勢に対するトランプ大統領の意向は?:人道危機の解決重視
フランス、イギリス、カナダと、G7からも、ガザでの戦争終結に向けて、パレスチナ国家承認が必要だとの表明が相次いでいる中、トランプ大統領はこれには明確な反対を表明している。
しかし、ガザ地区の人道危機には危機感を表明しており、新たな物資搬入経路の設立への意向を表明している。ウィトコフ特使はその下見として、ガザのGHFを視察する。
ガザでの人道危機については、恐ろしく痩せ細って飢餓に陥っているとされる子供が、実は遺伝子疾患などの既往症が原因でそういう症状を呈しているケースが複数報告されている。ハマスのプロパガンダにメディアが利用されている可能性をイスラエルは指摘している。
また、GHFによると、5月の開所以来、すでに1億食分の食糧を配布したとのこと。CEOのジョニー・ムーア氏(福音派牧師)は、GHFに関係するトラックで、ハマスに横領されたものは1台もないと断言している。
www.jpost.com/opinion/article-862937
しかし、配布された物資が、果たして末端にまで、届いているかどうかわからないという点が問題なのである。
以下は、空から落下してくる物資に殺到するガザ市民の様子。これを見たら、人道支援危機がないとは言えないだろう。実際のところ、ガザ内部で、何がどうなっているのかは、明確にはわかっていないといえる。
