6月2日深夜より、VAT(付加価値税)が1%上がって18%となった。VATは、日本でいえば消費税のようなものである。
野菜と果物にはかからないが、その他の食品、日用品、光熱費、すべてが1%増税の対象となる。今回の増税で、44億シェケルの税収がみこまれている。
2日朝、スーパーでは値札の上に新しい値札を貼る店員が忙しそうだった。(写真:スーパーの増税のお知らせ)
たった1%と思うかも知れないが、どの食品も1シェケル弱(25円程度)高くなっており、レジで支払う額が確実に増えたことに気がつく。
お金持ちには蚊にさされたような額かも知れないが、貧しい人ほど、影響が大きいと感じられる増税である。増税の前夜、テルアビブなど全国的に、「税金は金持ちから取れ」と訴える市民デモが行われた。(土曜夜に、毎週やっていた)
<余談:何のデモだったっけ!?>
この土曜夜のデモ。アルーツ7の記事によると、ある参加者が、増税反対を叫んでいたところ、ふと隣に立っている人のプラカードを見ると「占領反対」と書かれている。極左のデモと、増税反対デモがごっちゃになっていたという。なんともイスラエル人らしい・・・。
<柔軟なイスラエルの”消費税”>
イスラエルでは1976年にVATが8%から導入された。徐々に増額され、1991年、16%から18%になったが2年後17%へ。2004年にまた18%になったが2年後、17%になっていた。つまり、18%になるのは3回目。また下がる可能性もある。
なかなか決まらず、いったん決まったら下がることはほぼないと思われる日本とは違うところである。
<クリントン元米大統領のスピーチ謝礼、50万ドル(5000万円)>
イスラエル市民がVAT1%の増税で、争っている中、今月17日のペレス大統領、90才誕生日イベントでスピーチするクリントン元米大統領には、45分のスピーチの謝礼として50万ドルが支払われることになった。
費用は、ユダヤ基金などが集めたものだというが、それにしてもすごい額・・。