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停戦には至ったが、東エルサレム初め、全国のアラブ人、ユダヤ人が共存する町では、まだ緊張が続いている。ヤッフォでは、市民による自警団が結成され、警備が続けられている。
停戦後、ユダヤ人120人が神殿の丘へ入場
エルサレムでは、停戦後も緊張した空気が続いている。統一トーラー党のモシェ・ガフニ党首は、政府に対し、ユダヤ人が神殿の丘へ入ることを禁止するよう進言した。
神殿の丘に入らないということこそが、ユダヤ人とその場所との繋がりの深さを証するものだと言っていた。
しかし、極右政党ベン・グブール氏はじめ、急進派シオニストのユダヤ人たちは、これと同じ考えではない。
最終的には、23日朝7時、5月3日以来、20日ぶりに、ユダヤ人たちが、警察に護衛される形で、神殿の丘へ入ることが許された。入ったのは120人であった。ただし、屋外のみで、建物の中へは入っていない。
ワクフ(ヨルダンの神殿の丘管理団体)によると、これに先立ち、治安部隊は45歳以下の若いパレスチナ人を神殿の丘から出したとのこと。この時6人が一時身柄を拘束されたが、4人はすでに釈放されている。
神殿の丘では、ユダヤ人が祈ったりすることは許されていないので、大きな衝突にはならなかった。
しかし、東エルサレムでは、停戦後、すでに3件のテロ事件やパレスチナ人と治安部隊の衝突が報告されている。
市民とイスラエル兵刺される:ダマスカス門近くの路面電車駅
24日(月)午後1時半、ダマスカス門に近い路面電車駅で電車を待っていた市民1人とイスラエル兵1人(いずれも20歳代)を、パレスチナ人がナイフで襲撃した。
近くにいた警察官が直ちに反撃して、その場でテロリストを“無能”にしたとのことである。(死亡かどうかは不明)
さされた一人はイスラエル兵で、背中に大きなナイフを刺さったままの状態で、救急車を待つという状態であった。
www.timesofisrael.com/2-hurt-1-seriously-in-alleged-stabbing-attack-near-jerusalem-police-station/
一方、東エルサレムの問題となったシェイカ・ジャラでは、デモに対する治安維持にあたっていた治安部隊の警察官が、16歳少女を後ろからスポンジ弾で撃って負傷させた。少女は病院で治療を受けているが、まだしばらく入院が必要とのこと。関係した警察官は現在取調べ中。
ラマラ付近でパレスチナ人1人射殺:ブリンケン国務長官来訪前日
24日、ブリンケン国務長官訪問前日、ラマラ近郊のパレスチナ人の村で、パレスチナ人とイスラエルの治安部隊が衝突。パレスチナ人の青年1人が銃撃を受けて死亡した。状況説明はまだ出されていない。
www.timesofisrael.com/palestinian-shot-dead-by-border-police-in-predawn-operation-near-ramallah/