イスラエルでは明日、総選挙が行われる。イスラエルで投票できるのは18才以上で,今回の有権者数は566万人。投票率はこれまでの平均からすると70%と予想されている。明日は、バスは動くが全国で休日となる。
選挙会場は、全国に10235カ所。障害者のための会場は1552カ所。病院に94カ所。刑務所にも57カ所となっている。
朝8時から夜10時まで(日本時間22日午後3時から23日朝4時)投票が受け付けられ、即時開票される。日本と同様、11時ごろには、出口調査ですでに結果がわかるようになっている。
<選挙のしくみ>
イスラエルは小さな国なので、選挙区は一つである。有権者は、登録された34党の中から一つ選んで党名で投票する。獲得票の割合にしたがって、各党に議席数が割り当てられる「選挙名簿」式である。
イスラエルの国会の総議席は120。イスラエルでは建国以来、単独政党が政権をもったことがなく、必ず連立政権になる。最大議席を獲得した党の党首は、42日以内に連立政権を確立することになる。
<選挙運動>
イスラエルでは街頭演説や、選挙カーによる宣伝はない。党首の顔をあしらった大きなポスターは電車の駅などにあるが、町中にはみあたらない。バスの中に、党名をアピールした小さなステッカーが数枚はってあったが、男性がそれをはがしてまわっていた。
イスラエルでは、テレビでの討論がさかんで、党首への直接インタビューはもちろん、それぞれの党が代表を出して、けたたましく論争している。お互いを非難するタイプのアピールも結構あり、醜い争いとなっている。
現時点で、まだどの党に投票するか決めていない人は18%。市民の反応は、おおむね「政府が変わってもどうせなにもかわらないだろう」というもの。特にアラブ系市民にとっては何も期待するものがないため、アラブ人の投票率はこれまでで最低と予測されている。
<史上最も右よりになると予想>
今回の選挙では、すでにネタニヤフ首相のリクード・ベイテイヌ合併党が最多議席を獲得するのはすでに予想ずみである。しかし、最多といっても予想は32議席。したがって、選挙後にどんな党と連立を組むかが時期政府の特徴となる。
今回の特徴としては、宗教シオニストの「ユダヤの家」党が獲得票を増やしていることがあげられる。ネタニヤフ首相と「ユダヤの家」党のベネット党首は犬猿の仲と言われているが、彼らを含めないわけにはいかないと思われる。BBCは史上最も右よりになるとの予想(懸念)を報道している。