戦闘規模拡大:陸海空総攻撃中 2014.7.20

イスラエル軍は、土曜夜から、ガザ地区へ、さらに大軍を送り込み、空軍と海軍の爆撃と合わせて、総攻撃を行っている。ターゲットは、地下トンネルの破壊。イスラエル軍によると、これまでにイスラエル領内へ続くトンネルを多数破壊している。

戦車と歩兵部隊は、地下トンネルに入り込んで破壊をこころみているが、あちこちに罠があり、ガザ戦闘員の反撃も激しくなってきたため、なかなか前進が難しいという。ガザ戦闘員の死者は、地上戦開始以来130人となった。

イスラエル側では昨夜からの戦闘で、バル・ラハブ少佐補(21)、ブナヤ・ルーベル軍曹(20)が死亡。兵士30人が負傷した。
*兵士の階級名については、国によって働きが違っていることに注意

一方、ハマスも、夜間、イスラエル南部へロケット弾やミサイルで攻撃を続けた。アシュケロンでは家屋を直撃したが、住民はシェルターに避難していて無事。

<激しい空爆でパニック状態のガザ・シャザイヤ地区>

陸軍の攻撃に合わせて、空軍も空爆でトンネルを破壊している。パレスチナ人によると、イスラエル軍はこれまで以上に激しい空爆を行っている。

主に攻撃を受けたシャザイヤ地区は、ガザ市に近い人口密集地であるため、住民がパニックになって徒歩や車に鈴なりになって逃げた。昨夜からからの空爆で、ハマス幹部とその家族が死亡。ガザの病院によると、少なくとも40人が死亡。負傷者多数が病院に殺到している。

現場では救急車が駆け回っているが、困った事に、ハマスはその救急車に乗って移動している場合があり、イスラエル軍が停止したりすることで、国際社会からの非難をあびている。

ガザ地区内で難民になった人は5万人以上となった。(BBC)

<2時間の休戦>

これを受けて20日正午頃、ハマスが2時間の人道的休戦を要請、イスラエルがこれを受け入れ、1:20-3:30pm(日本時間19:20-21:30)の間は休戦となる。

イスラエル軍はガザ北部、エレツ検問所付近にガザからの負傷者を治療するための野戦病院を設営中で、本日午後8時に患者受付を始める。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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