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戦争犯罪疑いのIDF兵士無事帰国
1月5日(日)、旅行でブラジルを訪問していた、元イスラエル兵が、戦争犯罪疑いで、ブラジル当局に逮捕されるかもしれないとの警告を外務省などから受け、危機一髪でアルゼンチンへ出国。その後、外務省の助けで、アルゼンチンから、アメリカを経由し、無事イスラエルに到着したことがわかった。
הלוחם יובל וגדני, שהיה מבוקש בברזיל ובארגנטינה, נחת בישראל: "לא אחזור לשם"t.co/QXpal0KrZ2@yosefyisrael25 pic.twitter.com/tFwgDAT12Q
— חדשות 13 (@newsisrael13) January 8, 2025
兵士は、ユバル・バグダニ兵士。ガザでの兵役が終わったあと、ブラジルに行き、そこで4年を過ごす予定だったという。
www.timesofisrael.com/idf-soldier-who-escaped-war-crimes-investigation-in-brazil-arrives-in-israel/
バグダニ兵士を訴えたのは、イスラエル兵を個人レベルの戦争犯罪で訴えようとする、反イスラエル団体、ヒンド・ラジャブ財団である。この財団は、国際刑事裁判所(ICC)にイスラエル兵1000人を戦争犯罪で告訴し、逮捕状の発行を要請している。
その中には、戦場のあちこちで撮影された写真、たとえば、コーランを焼く様子とか、逮捕者を裸にして尋問する様子などが含まれている。
すでに兵士12人に対する逮捕状が出ているとの情報が出て、海外にいる元イスラエル兵たちと、外務省の間で、危機感が広がっていた。
こうした中、在ブラジルのイスラエル大使館が、ブラジルを訪問中だったバグダニ兵士をブラジル当局が逮捕するとの情報を得たために、バグダニ兵士を急ぎ脱出、帰国させたのであった。
ヒレル・ラジャブ財団は、バグダニ兵士が11月のガザの建物空爆に関わっていた件で、ブラジルの裁判所に戦争犯罪の疑いとして訴えを起こしていた。
この建物には、多数の避難民がいたとする調書を提出している。まずSNSにその証拠とする写真と映像をアップしてから訴えるという手口である。
🚨🚨 Urgent Alert❗️
The #HindRajabFoundation has verified information that Israel is imminently attempting to smuggle suspected Israeli war criminal Yuval Vagdani out of Brazil, because of a Brazilian court order for police to take investigative measures against him. There are… pic.twitter.com/DiIigN4kC2— The Hind Rajab Foundation (@HindRFoundation) January 4, 2025
国際刑事裁判所(ICC)は、現在、財団からの訴えを精査しているとのこと。
実際に逮捕状はまだ出ていない?イスラエル兵の名前や顔は隠す方針へ
イスラエル外務省は、8日、財団のICCへの訴えから逮捕状に至った国は、まだないとして、バグダニ兵士のケースは、プロパガンダだったとの見方を発表した。
しかし、イスラエル軍は、今後、ニュースで、准将レベルは名前や顔は出てしまうが、それ以下のイスラエル兵の顔や名前が出ないようにする対策を講じるガイドラインを発表している。しかし、効果はあまり期待されていない。
*ICCがイスラエルの国家と国民を犯罪者扱い
ICCは、これまでに、イスラエルの国家首脳であるネタニヤフ首相とガラント前防衛相に、戦争犯罪者として、逮捕状を出している。2人はイスラエルから出たら逮捕されるか可能性がある。民主主義国家指導者が、こんな扱いを受けるのは史上初であった。
ICCは、国際的な裁判所として、ハマス指導者3人にも逮捕状を出したが、ハニエもシンワルももう死亡している。3人目のモハンマド・デイフもイスラエルは死亡したと主張しており、ほとんど意味はないといえる。
今回、戦争犯罪の疑いとされた、バグダニ兵士は、2023年10月7日のハマスの襲撃の被害者の一人であった。ノバ音楽フェスに参加して襲われ、ハマスの銃撃をかわしながら必死に逃げて、助かっていた。その後従軍していた。
ICCは、イスラエル側の戦争犯罪ばかり強調しているが、10月7日のハマス襲撃では、音楽を楽しんでいたイスラエル人360人と、キブツで、早朝、まだ寝ているところを襲われて、殺された人も加えて、1200人のイスラエル市民が虐殺されたのである。
さらに、暴力的に拉致された251人のうち、100人近くはまだ暗闇に中で、拷問状態である。
こちらは犯罪ではないのだろうか。こちらの精査については、ほとんど話題になっていないということである。
石のひとりごと
イスラエル軍兵士たちが、ガザのパレスチナ人を殺害することを目的に戦っているという指摘は間違っている。
しかし、長引く戦争においては、正常でなくなる場合も、まったく否定することはできないのかもしれない。以下のような事例もあった。
ハマスがあちこちに罠となる爆弾を埋め込んでいるので、イスラエル軍は、ガザのパレスチナ人を先に歩かせて無事を確認するという、別の意味での人間の盾をしていると言われていた。
昨年8月に、その人間の盾を、戦闘員と間違って射殺した事件が報告されていた。イスラエル自身のメディア、Times of Israelもこれを隠さずに報じている。
www.timesofisrael.com/gazan-human-shield-for-idf-shot-dead-in-error-by-officer-report/
しかし、長引く戦争で正常出なくなっているのは、イスラエル兵だけでない。ハマスやガザの人々はもっとではないかと思う。しかし、国際社会は、イスラエルだけを攻めるのである。
主にイスラエルの兵士たちをとりなし、戦争を早く終わらせてくださるようにと祈る。