今日24日は、クリスマスイブである。通常なら、今頃、ベツレヘムのホテルは満員で、イブの夜は、エルサレムからバスがピストン運行して観光客をベツレヘムに運んでいた。
ところが今年は、新型コロナの感染拡大で、ロックダウンが発令されており、ベツレヘムの宿は、満員どころか、からっぽだという。
感染拡大の中、ベツレヘムは今もロックダウン中だが、パレード、クリスマスイブのミサ(カトリック)もキャンセルせず、祭司たちだけで行われるとのこと。今年は文字通りの静かな聖夜になりそうである。
以下のビデオでは長蛇の列でなかなか入ることもできなかったベツレヘムの生誕教会がからっぽになっている様子。
パレードについては、無観客とお伝えしていたが、実際には、大勢が参加しているようである。ベツレヘムからのクリスマスライブは以下で中継されている。
なお、パレスチナ側メディアによると、12月23日の新規感染者は2110人。このうち、1243人は、西岸地区と東エルサレムで、クリスマスを迎えるベツレヘムは、139人となっている。867人がガザ地区であった。
毎日30人前後が死亡している中、23日も1日の死者は31人。このうちうち西岸地区が19人。ガザ地区が12人であった。これまでの死者総数は、1347人。
english.wafa.ps/Pages/Details/122579
<ロシア製ワクチンを購入するパレスチナ自治政府>
イスラエルでは、すでにワクチン接種が始まっているが、すぐ隣のパレスチナ人地域では、資金不足で、ワクチンが入る見込みがなく問題になっていた。国際世論は、イスラエルに冷たい目を送っていた。
イスラエルでは、パレスチナ人にワクチンを提供するべきとの声もあったが、パレスチナ側の情報によると、イスラエルのお世話になることなく、WHOの支援で、ロシア製ワクチンを400万人分調達したとのこと。
西岸地区、ガザ地区ともに、1月から接種を開始するみこみとなった。
www.jpost.com/israel-news/palestinians-we-didnt-ask-israel-for-covid-19-vaccine-652703
<エルサレムのアラブ人クリスチャンたち>
東エルサレムのクリスチャンたちも、観光客がいない中、クリスマスを準備し祝っている。がらんとした聖墳墓教会の様子も伝えられている。以下は、サンタクロースの扮装で、エルサレムだけでなく、ベツレヘムにも向かったイサさんの様子。
<ガザ地区のクリスチャンたち>
ガザ地区には、今も1100人のクリスチャン(ギリシャ正教)がいる。ハマスからの漏れた情報によると、今年は、コロナ感染予防ということで、クリスチャンたちがベツレヘムに行くことは許されず、ガザでも礼拝ができていない可能性がある。
<石のひとりごと>
忘れられがちだが、西岸地区とガザ地区のパレスチナ人の中には、わずか1−2%だが、クリスチャンたちがいる。今年はいつもとまったく違う、いわば本当に静かな聖夜となるクリスマスを祝っている。パレスチナのクリスチャンたちの上に、このクリスマス、真の信仰からくる希望と祝福を祈る。