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ヨーロッパで3国が同時に水害
日本でも各地で集中豪雨の被害があったが、ヨーロッパでも今週月曜、イギリス、続いて、ドイツ、ベルギー、ルクセンブルグ、スイス、オランダでもゲリラ豪雨が発生。3国で広範囲で大規模な洪水と地盤沈下、土砂崩れが発生した。
17日(土)の時点で、150人以上が死亡。一時、1300人近くが不明と報じられたが、この数は今はかなり減っているとみられる。
今週月曜、イギリスのロンドンで豪雨が報じられていた。ドイツで雨が降り始めたのは水曜夜。通常はおだやかな川があふれ、相当な勢いで洪水となり、車や家を押し流して行った。ドイツのシュルトの川は、通常水位は1メートルであるところ8メートルにまでなっていたという。
警報は出されてはいたが、これほどまでの雨量と洪水の勢いは、数百年以来とも言われ、多くの人は避難する時間がなかったとみられる。一方で、警報が届かなかったところもあり、多数の死者を出した地域もある。警報システムの見直しが急務と言われている。
その後、ゲリラ洪水、土砂崩れはベルギーや、ルクセンブルグでも発生。湖が多いスイスやオランダでも甚大な被害となった。
ドイツでは一時、警察や軍1万5000人が出て救出作業にあたっていた。今も各国で1000人単位で兵士たち出て、今も救出作業を続けている。フランスや、オーストリアからもレスキュー隊が救助を続けている。
損壊した家屋の数は出ていないが、水道や電気、インターネットなどライフラインは一時20万戸で切れたと報じられている。病院が被害を受けたため、患者468人を脱出させたとの報道もある。
土曜になり、各地で、雨が止んで、水が引き始めたことから、自宅付近に戻れる人々は、戻って作業にとりかかっている。あちこちに車がひっくりかえっているなど、悲惨な様相である。道路が寸断されているところもある。以下は避難所の様子
生き別れになってしまった家族、住み慣れた家を無くしてしまった人は呆然としている。すべてを水に押し流され、「もう社会補償にたよるしかない」と言っている人、「コロナがやっと落ち着いて店を出したのに、またこれだ。店の補修からやり直しだ。」と泣いている人もいた。
www.bbc.com/news/world-europe-57867773
熱海での災害のような光景が、相当広い範囲で、多数の地域で発生したということである。こんな災害はいまだかつてなかったことから、メディアはどこも、地球温暖化によるものであると報じている。
空気が熱いと、水が蒸発しやすくなり、雨量が増えるだけでなく、熱気ができるだけ水分を溜め込んだところで、一気に放出するので、ゲリラ豪雨になる。
地球温暖化が進んできたことから、今後もこうした水害はめずらしくなくなるとのこと。
最近の地球温暖化の兆候
特記すべき地球温暖化の兆候としては、昨年6月、北極圏にあたるロシアのシベリアで、38度を記録したこと。6月の日別平均気温を18度も上回っていた。この影響で山火事も発生した。北極圏では他の地域の2倍のペースで、温暖化が進んでいるとのこと。
今年では、先月、アメリカ北西部、カナダで50度を超える異常熱波が観測されていた。今、地球の温度は、産業革命時代(18世紀)で人類が本格的に二酸化炭素を出し始めてから、1.2度上昇したと言われている。
こうなると、北極圏の永久凍土(数万年溶けていなかった)が溶けて、二酸化炭素とメタンガスが排出され、地下から吹き出してくる。温暖化がさらに加速される。また永久凍土の中には、人類には未知のウイルスがあるとみられており、それらが排出されてくる可能性もある。
実際にフランスのチームが、モリウイルスを永久凍土から発見していたという。生物の中に入ると12時間で1000倍に増殖したとのこと。
www.nhk.or.jp/gendai/comment/0019/topic012.html
NHKによると、地球温暖化を人類が制御できるとすれば、2030年がその限界に達するとされることから、「未来への分岐点」になる言われている。以下はその映像
www.youtube.com/watch?v=J7OpIbxtZ3A
この先10年の間に、温暖化を少しでも抑えていく必要があるとして、世界は今年11月、温暖化対策を話し合う国際会議COP26を行うことになっている。この会議は新型コロナの影響で、ほぼ1年延期されたのであった。