先週、ネタニヤフ政権が崩壊し、国会も今日の採択で正式に解散が決まった。総選挙は来年3月17日。すでに、それぞの政党が、だれを党首にするのか、またどの党と組んで、どんな選挙名簿を作成するのか、様々な策略を展開しはじめている。
ネタニヤフ首相は、国会で過半数の支持を得て、時期政権でも続投できるよう、ユダヤの家などの右派系政党と、ユダヤ教政党シャスに味方につくようアプローチしている。
今回、ネタニヤフ首相に解任されたラピード財務省は、「ネタニヤフ首相は国民と遮断されている。水族館に住んでいるのではないか。」とかなり辛辣に非難。次期選挙では、ネタニヤフ首相は必ず失脚すると宣言している。
現在、ネタニヤフ首相の右傾化に対し、中道左派とよばれるグループができ始めている。左派の労働党ヘルツォグ党首が、今回法務相から解任されたリブニ氏をとりこみ、中道左派グループを成立させようとしているのだが、もしこれが軌道にのれば、この党が議席数23を獲得し、ネタニヤフ首相を破る可能性があるという。
また、以前リクードにいたが、今は脱退し、独自の新党を立ち上げたカフロン氏がいる。カフロン氏は、電話代を大幅に引き下げるなど、国民からは、「やり手」として大きな支持を受けている。この新党がどこへどうころぶのかも注目されている。
来年、イスラエルがさらに右傾化するのか、中道左派になるのかで、パレスチナ交渉から、周囲国や、世界との関係にも大きな違いが出て来る。総選挙まで、激しい論議になると思われる。