26日、エルサレムの首相官邸前に、数百人規模の人々が集まり、汚職で起訴されているネタニヤフ首相は、辞任すべきだとのデモを行った。こうしたデモは、「黒い旗」と呼ばれる運動の一環で、ここしばらく散発している。
興味ふかいのは、この反ネタニヤフデモが起きるときには、その反対側に親ネタニヤフデモが対抗するように発生することである。
26日のデモでは、元イスラエル空軍司令官アミール・ハスケル氏(66)含む7人が、道路を封鎖して、市民生活を妨害しているとして、警察に逮捕され、ハスケル氏ら3人が週末にかけて身柄を拘束された。
ところが、ハスケル氏は、空軍で32年の経験を持ち、1973年のヨム・キプール戦争では、戦闘機のパイロットとして国に貢献したヒーローであった。ハスケル氏は、国の将来のために、今、反ネタニヤフ運動を行っていると主張している。
www.timesofisrael.com/8-arrested-including-ex-general-as-hundreds-protest-outside-netanyahus-home/
ハスケル氏の逮捕を受け、28日安息日開けには、1000人規模の人々が、首相官邸前に集まり、「クライム・ミニスター(罪首相)」と叫びながら、ハスケル氏らの釈放を訴えた。この中には、元青白党で、元イスラエル軍参謀総長モシェ・ヤアロン氏や、未来がある党などの野党議員が含まれていた。
さらには、ガンツ防衛相、アシュケナジ外務相も、ハスケル氏らの釈放を訴える声明を出した。
סערת המעצר של תא"ל במיל' אמיר השכל: מאות מפגינים מול מעון ראש הממשלה@SuleimanMas1 pic.twitter.com/HOCbrEJdt4
— כאן חדשות (@kann_news) June 27, 2020
警察は、エルサレム裁判所が、ハスケル氏ら3人が、少なくともむこう15日間、同様のデモの禁止を支持することを要請したが、裁判所は、言論の自由は守られるべきとして、3人を無条件で釈放するよう指示した。
www.timesofisrael.com/judge-orders-police-to-free-ex-general-arrested-at-anti-corruption-rally/
<全国でゲイサポートデモ:テルアビブで集会>
上記デモとは関係ないが、28日には、エルサレム、テルアビブ、ハイファ、ベエルシェバで、LGBT、同性愛者支援のデモが行われた。毎年6月には、ゲイパレードが行われるところ、コロナ禍で開催できなかったための代替といったところである。
テルアビブの集会では、フルダイ市長のメッセージもあったが、毎年10万人の集会であるところ、ばらばらとした人数であった。
エルサレムでは、毎年、超正統派や、極右派との争いになるため、参加者1250人までと制限。警戒態勢がとられ、集会が始まるまでに37人を逮捕したとのことであった。
コロナ危機ではあるが、人々はそこまで恐れおののいているばかりではなさそうである。
www.timesofisrael.com/in-lieu-of-pride-parades-thousands-attend-rallies-for-lgbt-rights/
עצרת הגאווה בירושלים: דקת דומייה לזכרה של שירה בנקי ז"ל pic.twitter.com/VD6dH6YkLP
— אהרן רבינוביץ (@AronRabino1) June 28, 2020