北部国境:シリアへ2回目の砲撃 2012.11.13

本日月曜午後、イスラエルの警告砲撃にもかかわらず、シリアからの流れ弾が再びゴラン高原イスラエル領内に着弾した。これを受けてイスラエル軍は、シリアの砲撃拠点に向けて戦車砲で打ち返した。

イスラエルのテレビニュースによるとシリア軍兵士数人が負傷したもよう。シリア領内へイスラエルから砲撃するのはこの24時間以内に2回目となる。

イスラエルは、一連のことにについて国連に訴えており、「シリアからの砲撃が流れ弾であり、イスラエルを狙った攻撃でないことは知っている。イスラエルからの砲撃は、戦争拡大を望んでいるからではなく、拡大しないようにとの警告である。」と伝えている。

<反政府勢力のシリア国民連合設立>

シリア内戦を終結させるためには、アサド大統領に代わる政治体制が整わなければならない。先週からドーハ(カタール)で乱立する様々な反政府勢力のリーダーたち60人が集まり、11日、ようやく「シリア国民連合」を立ち上げた。

議長は元ダマスカスモスクの指導者モアズ・ハディブ氏。スンニ派イスラムで穏健派とされる。副議長はリヤド・セイフ氏とスファ・アタシ氏(女性)。いずれもシリア内部にいる勢力の代表である。

今後シリア国民連合がどこまで一致を保てるのか、西側はこの組織をポスト・アサド政権とみてどの程度支援していくことになるのか注目されている。(連合にはイスラム過激派もおり、支援がテロ組織へ回っていく可能性もあり判断が難しい)

*この動きの背後で、内戦続くシリアでは日曜・月曜あわせて120人が死亡した。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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