イスラエルは、人質8人が解放されたことを受けて、1月30日午後、約束通り、パレスチナ囚人110人を釈放した。110人は全員殺人犯である。さらにこのうち32人は、殺人で終身刑に処せられていた超凶悪犯である。
110人のうち、オフィル刑務所(テロリスト刑務所)から66人は、西岸地区へ、14人は東エルサレムへ、9人は南部の刑務所からガザへ、21人はエジプトへ送られた。
囚人を乗せたバスがオフィル刑務所から出てくると、10代のパレスチナ人たちが、イスラエル治安部隊に石を投げる暴動となったため、イスラエル軍は銃撃や手榴弾を使用してこれを沈める混乱になっていた。
バスがラマラに着くと、前と同様に、大群衆がこれを迎えた。特に目立っていたのは、ザカリア・ズベイディ(49)であった。ズベイディは、ファタハのアルアクサ殉教団のトップ指導者である。
ラマラについた囚人の中には、本来ガザに送られるはずだったアマル・マルディもいた。マルディは、ガザに行けば殺されるので、これを拒否したため、西岸地区へ送られていた。
また、今回、釈放されたラシャド・ラシャクは、(26)は、エルサレム旧市街住民で、神殿の丘でのイスラエル軍との衝突を指揮した他、極右政治家ベン・グヴィル氏の暗殺も試みて逮捕されていた。テロリストとしてはm」筋金入りで、15歳の時に、すでに殺傷事件で、2年間懲役刑に服した経験を持っていた。