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各国が、新型コロナの治療やワクチンの開発を急いでいる。スタートアップのイスラエルも同様である。
抗ウイルス・再生利用のマスクについて
前回、イスラエルのスタートアップの会社SONOVIAが、抗ウイルス作用があり、しかも洗って再使用可能な布を開発し、マスク不足の世界を救うかもとの記事を出したが、どのようにして買えるのかとの問い合わせを多数いただいた。
SONOVIAによると、この会社自身は、抗ウイルス作用のある布を開発、技術を担当している会社であり、今の所は、特殊な目的で要請があった場合に布そのもの、またはその技術を輸出しているにとどまっているという。量産にはかかわっていないとのことであった。
しかし、SONOVIAは、現存するマスク生産企業とのコラボで、量産に向けて動き始めており、12ヶ月以内に、正式なマスク生産会社を設立して量産を開始することを目標としている。
そのための協力者、投資家を募集しているとのことであった。
SONOVIAは、この布は、抗ウイルス作用があるため、マスクのみならず、ホテルの寝具や、公共交通の車両座席、スポーツウエアや、下着にも応用する可能性があり、将来性はおおいにあるとアピールする。
それに協力する一環として、SONOVIAは、現時点で、マスクを何枚購入したいとの申し込みを記した署名を集めているとのこと。日本からもその協力を求めている。
この申し込みで、必ず購入するという縛りはなく、要望がこれほどあるという実証を作り、投資家へのアピールにすることが目的である。もしこれに、協力してマスクを申し込んだ人には、実際に量産が始まれば、すぐにその知らせが届き、購入が可能になるという。興味のある方は、オリーブ山通信まで。
ワクチン開発:3ヶ月後には量産可能へ
イスラエルで、生物学技術、環境・農業技術の研究を行っているミガル・ガリラヤ研究所は、4年前から研究を続けてきた飼鳥類のためのコロナウイルスに対するワクチンが、3ヶ月以内に、人間に応用できるようになるとの見通しを発表した。
このワクチンが有効なウイルスのDNA構成と、新型コロナのそれとがよく似ているとのことである。このワクチンは、飼鳥類に経口で与えられているが、人間も経口に投与になるとのこと。
この研究所の創設者ダン・レバノン博士は、イスラエルのワクチン開発への厳しい規制が緩和されることを望むと語っている。今の規定のままであれば、使用許可が出るまでに7年かかるという。
科学技術相のオフィル・アクニス氏は、このニュースを歓迎すると返答。ワクチンの量産へのプロセスを急ぐよう、指示したとのことである。
www.ynetnews.com/article/BJOct11BEI
新型コロナ検査キット:25分で結果
イスラエルのイノベーションに関するニュースサイト、NOCAMELSによると、生物医学のスタートアップ企業・BATM Advancedが、2月27日、新型コロナの検査を約25分で完了する検査キットの開発に成功したと発表した。
BATMは、新型コロナが発生した初期から、中国や各国の研究者たちと連絡を取り合い、キットの開発を進めていたという。
検査キットは、現在、研究所や病院などで、テストがすすめられており、できるだけ安価に提供できるよう、大量生産にむけて、主にヨーロッパの学術・研究機関との協力がすすめられている。
このシステムは、新型コロナ専用の検査キットの他、先にNATlab社が開発した、マラリアなど40種の熱帯病の診断機の中に、COVID-19も加えることにもなっているという。
nocamels.com/2020/02/israeli-biomed-firm-diagnostics-kit-coronavirus/
イスラエルから中国へ支援物資:イスラエイド
世界の災害時に活躍するイスラエルの協力隊イスラエイドは、イスラエル政府が、中国への就航便をすべてキャンセルするにあたり、その最終日に、マスクなどの支援物資を搬送した。
イスラエルは、これまでに、3万枚のマスク、防護服7900セット、ゴーグル380個を、中国健康省を通じて武漢に届けていたが、最後の便には、1万枚のマスクが山東省へ送られた。
nocamels.com/2020/02/coronavirus-6-israel-based-initiatives-help-china/