停戦予定時間ギリギリ:2014年にガザで戦死したイスラエル兵オロン・サウル軍曹の遺体発見・保護 2025.1.19

1月18日から19日、予定されていた停戦が発効になる直前、2014年のガザでのイスラエルとハマスの戦争で、戦死し、遺体をハマスにとられたままになっていた、オロン・サウル軍曹(当時21歳)の遺体を、イスラエル軍海軍特殊戦闘部隊が発見。保護した。

2014年、サウル軍曹ら7人が乗った軍用車が、ガザ市シャジャイヤ地区で立ち往生となり、ハマスの対戦車砲を受けることになった。7人は、車内から引きずり出されて、全員殺害された。

この時以来、サウル軍曹と、別の戦闘で死亡したハダール・ゴールディン中尉(当時23歳)の2人の遺体だけは、ハマスにとられることになった。

以来、2人の家族とその支持者たちは、政府に2人をなんとか、取り戻すよう、訴え続けてきたのであった。

それから11年ぶりに、サウル軍曹は家族の元に戻ったということである。

今サウル軍曹の遺体が戻ったので、軍は、なんとしても、ゴールディン中尉も取り戻すと家族に伝えたとのこと。

ネタニヤフ首相は、2人を取り戻すことを忘れないよう、オフィスに写真を掲げていたと述べ、家族に深い追悼の思いを伝えるとともに、イスラエル軍の勇気を賞賛する声明を出した。

www.timesofisrael.com/body-of-soldier-oron-shaul-killed-and-captured-by-hamas-in-2014-recovered-from-gaza/

石のひとりごと

タイミング的になんともすごいことではないかと思う。停戦予定前ギリギリの作戦である。たとえ遺体であっても国民は必ず取り戻す、イスラエルの根性を思わせるようなことである。

また、イスラエル軍が、「戦闘は続ける。ハマスは殲滅しなければならない。」と訴えているような気もする。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。