<囚人釈放を可決>
パレスチナ人の囚人104人の解放について、イスラエルの内閣は、昨日夕刻になり、賛成13,反対7,危険2で、釈放を可決した。
ただし、釈放は、むこう9ヶ月かけて徐々にということである。またイスラエル国籍アラブ人の囚人については別枠でまた話し合うという条件つきである。
しかし、これを受けてパレスチナ自治政府も、和平交渉再開にむけてワシントンへ代表団を派遣することになった。アメリカは、第一回交渉は、29日夜から30日にかけて行われると発表した。
<期待薄・・和平交渉再開>
ワシントンでの交渉には、イスラエルからは、ツィッピー・リブニ代表と、ネタニヤフ首相側近のイツハク・モルホ氏の二人が代表団を務める。リブニ氏とネタニヤフ首相がまったくの一枚岩ではないため、モルホ氏はいわば監視役というところ。
パレスチナ側からは予定どおり、サエブ・バルカット氏が代表を務める。交渉にはアメリカの代表が同席する。
話し合いの骨子としては、1967年ラインを軸として、もう動かし得ないイスラエル入植地の分だけ、別の土地をパレスチナ側に委譲するという土地交換を行い、国境線を決める。しかし、ここにはエルサレム分割という問題があり、解決するみこみはほとんどない。
また治安問題から、パレスチナ自治政府のハマスとの関連も障害になる。交渉を開始したとて、イスラエル人もパレスチナ人にもほとんど期待感はない・・というのが現状である。