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非人道甚だしい遺体のパレード
昨日2月20日、ハマスは、人質4人の遺体が入っているとみられる棺桶を、ステージに並べた。
背景には、鬼のようなネタニヤフ首相の前に4人がいる写真が掲示され、アラビア語、ヘブライ語、英語で、「彼らは戦争犯罪者ネタニヤフと、そのナチ軍のシオニスト戦闘機から発射されたミサイルで殺された」と書いている。
その後、ハマスは、大勢の子供たちや女性たちを含む群衆の中をパレードをするかのように、棺桶を一つづつ運び、赤十字の車に乗せて、国境のイスラエル軍駐屯地まで運んだ。
その後、イスラエル軍は、まだ遺体がガザ領内にある位置で、棺桶をイスラエルの旗でおおい、追悼する儀式を行った。
*国連人権高等弁務官が国際性違反と非難
いつもは、イスラエルに厳しい国連だが、さすがに、この様子にハマスの限りない恐怖を実感したようで、国連人権高等弁務官が、遺体の送還においては、プライバシーを守り、敬意と配慮を持って行うべきだと、その非人道性と残虐性を非難し、「国際法に違反する」と述べた。
4人の遺体の1人はシリ・ビバスさんではない
その後、4人の遺体は、イスラエル領内に搬送され、国立法医学センターでDNA鑑定に基づく身元調査が行われた。
これまでにオデッド・リフシッツさんと、ビバスさんの2人の息子、クフィル君とアリエル君については、本人であることが特定された。
しかし、もう一人は、シリ・ビバスさんであるとは特定できなかった。法医学専門家たちは、他の女性人質のDNAとも何度も調査したが、照合しないという。4人目の遺体が誰なのかはまだわかっていない。
しかし、昨日のハマスの引き渡しでは、ステージには、オデッドさんと、ビバス・シリさんとその子供たちの写真があしらわれ、その前には、4人の写真を貼り付けた棺桶が置かれていたのである。
イスラエルは、これは重大な合意違反だとして、ただちにシリさんと、他の人質、遺体も含め全員を直ちに解放するよう、ハマスに伝えたとのこと。今後の第二段階での合意が難しくなったとの懸念が広がっている。
アリエル君(4)とクフィル君(9ヶ月)は拉致1ヶ月後に虐殺
イスラエル軍によると、ビバスさん一家は、ハマスではなく、「荒野の支配者」として知られるサラフィー主義ジハード主義組織に拘束されていた。
アリエル君(当時4歳)とクフィル君(当時9ヶ月)は、2023年11月、拉致されてから1ヶ月後に、残酷に殺害していたとのこと。
ハマスは、2人はイスラエルの空爆で死亡したと主張していたが、遺体の様子からも、イスラエルはこれを否定した。
この厳しすぎる報告は、イスラエル軍の人質コーディネーターが、家族に伝えたという。ビバスさん家族からの声明はない。
www.ynetnews.com/article/sksmuehcyl
オデッド・リフシッツさん(83)家族コメント
遺体4人のうちの一人で、身元が確認されたオデッドさんの家族は、オデッドさんがイスラム聖戦に殺害されていたと報告を受けた。家族は、人質家族フォーラムを通じて、「不安が続いた503日が終わりました。違う結末を期待し、祈ってきました。でも今は、10月7日以来、いなくなっていた夫、父で、祖父、曽祖父を悼むことができます」と述べた。
石のひとりごと
遺体を返す時のステージの上に描かれたネタニヤフ首相の顔には驚かされた。成人した大人がこんなことができるのか。まさに人間ではない怪物、しかもレベルの低い怪物ではないかと感じた。
また、違う遺体をイスラエルに返還してバレないとでも思ったのか。その誰かもわからない、シリさんと言われた遺体の一人も主の目には尊い一人だったのだ。
人の心をとことん傷つけるその意地のわるさはサタン・レベルである。しかし、これが、今イスラエルが直面させられている敵なのである。
またそのステージの周りに、大勢の幼い子供たちもいたことにも驚かされた。ガザで育つ子供たち、若者たちは、このハマスの常識で育てられている。これを見てもまだ、イスラエルを責めて、ガザのハマスを応援する人がいるのだろうか。
それにしても、ネタニヤフ首相の精神の強さには驚かされる。一方で責任を、自分に背負い込んでいるハレヴィ参謀総長も心配だ。
これらを見せつけられるイスラエルの人々の心中は本当に計り知れない。人々の心がどうか支えられ、守られるように。