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世界経済フォーラム・ダボス会議開催中
毎年スイスで行われる世界経済フォーラムの年次総会(WEF)、ダボス会議が、今年も1月19日から23日まで行われている。
ダボス会議とは、世界首脳や国際機関だけでなく、学識経験者、民間の大企業トップなどが集まり、官民協力の元で、世界経済を見直し、活性化を図ろうとする会議である。経済だけでなく、気候変動や教育、文化など幅広く話し合う場である。
今年のテーマは、「対話の力」。世界は、今、地政学、経済的にも分断が進んでいるが、一方で、急速なAIの技術革新が進んでおり、協力もしなければいけない。
そうした現状の中で世界の鍵となる人々が、顔と顔を合わせて向き合う場である。首脳たちのスピーチのほか、多くのプライベート・セッションも行われる。
今年は、過去最大となる3000人以上が出席している。ヨーロッパの首脳たちのほか、トランプ大統領も出席する。ウクライナからはゼレンスキー大統領も出席する。イスラエルからは、ヘルツォグ大統領が出席し、すでに外交活動を始めている。
日本からは、赤澤経産相、松本デジタル大臣、小泉防衛相、片山経済相、また三菱重工社長も出席している。
最注目はトランプ大統領:初日からグリーンランド問題で進展か
トランプ大統領は、21日、ダボスに到着した。世界が注目するのは、トランプ大統領が、グリーンランドをアメリカの領土にしようとしていることで、NATO内部での分断、アメリカ対欧州の対立の様相になっている件である。
トランプ大統領は、ロシアと中国が、北極圏での活動を活発化させていることから、アメリカを守るには、デンマーク自治領のグリーンランドをアメリカの領土にする必要があると主張している。
以下は、ダボス会議におけるトランプ大統領のスピーチ。非常に長いが、原稿を見ている様子もなく、普通に話している。グリーンランドについては、アメリカでないと守れないと言い切っている。
トランプ大統領がベネズエラへの軍事介入をした直後であることから、デンマークと、ヨーロッパ8カ国では、トランプ大統領が、軍事行動に出るのではないかとの懸念が広がった。
こうした中、ヨーロッパ諸国による共同軍事訓練が、グリーンランドで行われ、緊張が高まり、トランプ大統領は、ヨーロッパ8カ国に、関税10%を課すと表明していた。
フランスのマクロン大統領は、20日、22日にパリで、この件に関するG7を行うことを、トランプ大統領に持ちかけたが、トランプ大統領は、これを拒否した。

しかし、21日、ダボス到着後、トランプ大統領は、NATOのルッテ事務総長と会談。
グリーンランドと北極圏全域に関する大枠の合意に達したと表明した。また、軍事行動は必要ないと否定し、ヨーロッパへの新たな関税10%も撤回すると発表した。
結局のところ、ロシアと中国はヨーロッパにとっても脅威であるため、アメリカと分断する余裕はないといえる。
www.nikkei.com/article/DGXZQOGN21D530R20C26A1000000/
このほか、トランプ大統領をめぐっては、イランを攻撃するのかどうかという点も、世界の注目するポイントである。トランプ大統領はまだ、イラン攻撃はしないとは言い切っていない。「武力行使する必要にならないことを望んでいる」と語り、まだその可能性があることを示唆している。
新世界秩序への足音!?
世界を振り回しているトランプ大統領。第二次世界大戦後、世界に基盤となっていた多国間主義、グルーバル主義による秩序から、権力、実質の力による支配という新たな秩序に向かっているとBBCのコメンテイターは分析している。
