論議満載の北京冬のオリンピックが始まった。欧米諸国の首脳が、開会式への出席をボイコットする中、ロシアのプーチン大統領だけは、4日、堂々と北京入りしている。ロシアは、ドーピング問題で、オリンピックに国としては正式に参加できないにもかかわらずである。
中国の習近平は、4日、到着してすぐ、開会式の前に、プーチン大統領と2時間半にわたる会談を行い、ロシア語でA415ページに及ぶ共同声明を出した。
その中で、中国は、ロシアとともに、ウクライナへのNATO拡大に反対すると盛り込んだ。一方、ロシアは、台湾問題において、中国とともに、「一つの中国」を支持し、台湾の独立に反対すると明記した。
民主主義と人権保護を口実にした内政干渉に反対すると、欧米の民主主義陣営に対抗する姿勢も明確にした。具体的にはウルグアイでの人権侵害が世界的にも避難されている中、ウルグアイ選手を聖火ランナーにするなど、あからさまな対応をみせている。
また、オーカス(昨年9月に発足したアメリカ、イギリス、オーストラリアの軍事同盟:太平洋地域における西側諸国の存在を強調)が原子力潜水艦の分野で協力を開始していることにも懸念を表明し、こうした対抗意識が地域の平和と治安を脅かすと表明した。
日経新聞によると、中露の採択文書は16項目もあったという。安全保障だけでなく、商業契約、エネルギーや経済に関するものなど、呂國の蜜月をアピールしていた。
しかし、同時に、ロシアと中国が共同声明を発表した時間帯に、5時間の差があったことや、共同声明文が20行弱であったことからも、蜜月とjとはいえ、まだ不安定な蜜月との分析もある。日経新聞は以下のようにしめくくっている。
強権体制を加速し、結束を深める中ロにどう向き合うか。日本をふくむ西側諸国は重い課題を背負っている。
www.nikkei.com/article/DGXZQOGM045460U2A200C2000000/?n_cid=NMAIL006_20220205_A
www.nikkei.com/article/DGXZQOGR04AC60U2A200C2000000/
なお、イスラエルは、アメリカを最高の同盟国とするが、同時に、ロシア、中国とも関係を維持している。中国との関係についても、今後、知恵が必要になってくるだろう。