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ヒズボラ南部の拠点をハレヴィ参謀総長が公開
南レバノンでは、ヒズボラの地下トンネルや拠点、武器庫などの摘発を続けている。28日、イスラエル軍のハレヴィ参謀総長は、軍隊の部隊がしっかり駐留できるほど広大な、ヒズボラの地下基地を公表した。
トイレやシャワー、キッチンなども整備されている本格的な居住システムである。無論、膨大な武器もあった。
ハレヴィ参謀総長は、「イスラエルは、ヒズボラがイスラエルへの戦争を準備していると言い続けてきた。それを疑っていた国々や国連、UNIFILも、これをみれば、それが本当であったこと、またなぜイスラエルがここで戦闘をしていたかわかっていただけるだろう。
イスラエル軍はこれを完全に破壊するが、これがここに戻ってきてはならない。」と語った。
タイヤへの空爆再び
この他、28日(月)、イスラエル軍は、再び、都市であるタイヤへの空爆を実施した。標的はヒズボラの武器庫や拠点だとイスラエル軍は主張している。
付近の住民には、避難する方向も併せて、避難を呼びかけていた。イスラエル軍は、攻撃対象はレバノン市民でなく、ヒズボラであることを強調していた。
ヒズボラもイスラエル北部へロケット弾を100発近くは発射していた。イスラエル側に死傷者はなし。
www.timesofisrael.com/idf-launches-fresh-strikes-on-tyre-as-hezbollah-rockets-rain-down-on-north/
レバノンとの停戦交渉:フランスとアメリカが仲介
ナスララ党首が死亡し、レバノン南部では、本拠地も次々に陥落している。イスラエルのポケベル作戦に乗せられた時から、ヒズボラの中にイスラエルへの恐怖も高まっており、ヒズボラから離脱する者も出ているという報告もある。
まだロケット弾は続いているのだが、イランからの支援も困難になったかもしれず、ヒズボラがだいぶ弱体化している可能性もある。
こうした中、フランスとアメリカが、イスラエルとレバノンの間で停戦に持ち込もうとする動きが始まっている。今協議されている内容は以下の3点。
1)国連決議1701のより広範囲の実施:リタニ川までイスラエルの脅威となるヒズボラの不在を確認する。レバノン軍5000から1万人と、UNIFILを増強する。UNIFIL部隊をフランス、ドイツ、イギリスと欧米諸国に置き換える。(欧米でないとイスラエルが信頼できない)
2)イスラエル国境とリタニ川の間を監視する国際システムの構築をどうするか。
3)ヒズボラの再武装をどう阻止するか。
交渉に関わっているのは、イスラエルの戦略大臣のロン・ダーマー氏と、アメリカのジェイク・サリバン国家治安顧問、別にはガラント国防省と、アメリカのホフスタイン中東特使である。
Ynetによると、イスラエルは、監視にアメリカだけに依存する形を避けるため、ロシアが関わることも進めているという。