目次
ハマスとの戦争が始まって以来、北部国境では、レバノン南部にいるヒズボラとの小競り合いが続いていたが、先週末ぐらいから急速にエスカレートしており、本格的な戦争に入る可能性が出てきた。
レバノンでミサイル発射の準備:北部国境さらに14コミュニティ避難へ
20日に20-30発に及ぶロケット弾が北部地域へロケット弾を発射し、21日土曜には、ヒズボラがイスラエル北部の町バラムへミサイルを発射した。これにより、兵士1人が負傷。2人が軽傷を負った。タイ人2人も負傷した。
さらに22日、イスラエル軍は、ドブ山でミサイル発射の準備をしているヒズボラ武装グループを発見。その他の地域にも同様の動きがあったため、日曜夜から夜中すぎにかけて、24時間でヒズボラ関連20カ所への攻撃を実施した。
ヒズボラからの攻撃もあったが、いずれも空き地などに着弾し、被害はなかった。
このエスカレートを受けて、軍は、これまでに国境から2キロ以内にある28の地域とキリアット・シモナに続いて、国境14の町に避難を指示した。これでイスラエル国内で、避難する人は20万人となる。全人口の2%である。日本で言うなら、240万人が、自宅を追われて、避難所にいる計算である。
23日、レバノンから危険な何かが、イスラエルの領空に飛来し迎撃ミサイルのアイアンドームが発動したのである。その数時間後、再びアイアンドームが、発動した。今度は、レバノンの海の方から領空に入ってきたドローンを、アッコ上空で撃墜していた。
サイレンは、ハイファとアッコの間の地域で鳴ったという。
これに対し、イスラエルは、レバノンのドブ山で、ミサイル攻撃をしようとしている地域に、ドローンでの反撃を行った。夕方までにさらに軍事拠点への攻撃を実施した。ドローンとは言え、本格的な戦闘機ほどの攻撃ができている。
これからどうなる?:レバノンがなくなる?
ヒズボラは、少なくともミサイル15万発をイスラエル全土に向けて、準備を完了している。しかも、ハマスと同様、一般市民の家の下などにミサイルが隠されているので、イスラエルが前もって破壊することはできない状態にあった。
もし、15万発が飛来しはじめたら、当然、迎撃ミサイルは追いつかない。このため、イスラエルはもうだいぶ前から、もしヒズボラが、動き始めたら、イスラエルは素早く、躊躇なく、レバノンへの総攻撃を行う。そうなれば、レバノンという国は、なくなってしまうだろうとも警告している、
かつてヨム・キプール戦争(1973年)の時に首相であったゴルダ・メイヤーは、「もし、惨めに死んで残念に思われるか、生き残って悪く思われるかを選べと言われたら、私たちは、生き残って悪く思われる方を選ぶ。」と言ったという。
これは、名誉を命よりも重んじる日本文化とはまったく正反対である。誰にどう思われようが、たとえ世界全部を敵にまわすことになっても、とにかく、市民の命を守ることが最優先というのが、イスラエルの基本理念である。ヒズボラは侮らない方がいいだろう。しかし、そうなると、イランが出てくると思われるので、これからの北部情勢には、かなり要注意となっている。