ルビオ米国務長官来訪で感動のイスラエル支持メッセージ:同時にアメリカからの武器支援到着 2025.2.17

Koby Gideon (GPO)

アメリカのルビオ国務長官がイスラエル訪問

2月15日(土)にアメリカのルビオ国務長官(53)が、イスラエルに到着。16日(日)、ネタニヤフ首相とプライベートということで会談した。その後、スタッフも共に会談。その後、共同の記者会見を行った。

<ネタニヤフ首相:アメリカとのこれまでにないほどの協力体制をアピール>

会談後の記者会見で、ネタニヤフ首相は、ルビオ国務長官を友として歓迎すると紹介。トランプ大統領については、イスラエルにとって、ホワイトハウスでのこれまでで最も偉大な友だと述べた。

ネタニヤフ首相は、アメリカとイスラエルが、フルで協力体制にあることを強調した。その内容として挙げたのは以下の通りである。

1)イランに核兵器を持たせない

2)ハマスから人質を全員帰国させる

もしそうならなかった場合には、情報をいつも公にはできないものの、いつ地獄の門が開く(戦闘再開)のがいつになるのかに至るまで、アメリカとは戦略を一致している。

イスラエルの目標は、①軍事組織としてのハマスを一掃すること、②人質をすべてとりもどして、ガザでのハマスの政治的役割も終わらせる、③二度とイスラエルの脅威にならないようにする。

3)ガザに関するトランプ大統領案についても現実に向けて話をした。

4)シリア情勢、レバノン情勢

アサド政権の崩壊は、イランの傀儡、ヒズボラを弱体化し、ナスララ党首を排斥することにつながった。それまでから、イスラエルは、ゴラン高原とシリアに入り込むテロ組織への数千の空爆を戦ってきた。

シリアの新政権は、いかなるテロ組織も国内に入れるべきではない。イスラエルはシリアとの国境にいかなる脅威も受け入れない。

レバノンについては、イスラエルは、11月に締結した停戦合意を尊重している。レバノン政府も同様であることを望む。ヒズボラは、非武装化されなければならない。イスラエルは、それをレバノン政府がやってくれることを望む。しかし、イスラエルは、自衛のためには、やらなければならないことはやるしかない。

5)国際機関の反アメリカ、反イスラエルに対する対策。ICCの逮捕状に対する対処も話し合った。

ルビオ国務長官:イランこそが悪の根源・イスラエルへの敬意と愛をアピール

ルビオ国務長官は、まず今、しなければならないことは、人質解放だと述べ、アメリカは綿密にイスラエルと協力していると表明した。

またトランプ大統領のガザ案は、ショッキングかもしれないが、どにかく、これまでと同じことを繰り返して、同じ状態に戻ることはできないと語った。

そのためには、「ハマスが武力を持つ政治体制を維持することはできないということだ。彼らが暴力で支配し続ける限り、平和は不可能だ。ハマスは滅亡させなければならない。」と明言した。

May 10, 2024. (AP Photo/Vahid Salemi)

またルビオ国務長官は、イランこそが、すべての根源だと強調していた。

「ハマス、ヒズボラ、西岸地区の暴力、不安定なシリア、イラク武装組織、すべてのことに共通するのがイランである。

イランこそ対処しなければならない。イランには絶対核兵器を持たせてはならない。

イランが核兵器を持ってしまうと彼らを止めることができなくなる。トランプ大統領はこの件には非常にクリアに見ている。」と述べた。

また、「ハメネイ師指揮下のイランが、すべてのテロ組織の背後におり、中東の不安定を生み出している。しかし、イラン市民は、この政権を支持していない。イラン市民もこの政権の犠牲者だ。」と語った。

最後に、ルビオ国務長官は、イスラエルに対する非常に深い経緯と愛を語った。以下の通りである。

「イスラエルは、アメリカにとって非常に重要な同盟国だ。私たちは、多くのことに直面し、これかれも直面していくイスラエルに深い愛と敬意を持っている。

人類に対する恐ろしい犯罪(ホロコースト)の後、荒地に建国したイスラエルの勇気。建国当時から、またその後もあらゆる方向から続く脅威に対して持ち続けている。

イスラエルには、多様な社会、自由な企業形成、民主主義など、世界の象徴がある。中東にもっとイスラエルのような国があれば、世界は、もっと平和でよい世界になっているだろう。それが、私たちが中東、また世界に望んでいることである。」

また、ネタニヤフ首相の方を向いて、「世界は、敵に破壊される恐怖に怯える中で平和にはならない(イスラエルが置かれている立場)。

その点において、トランプ大統領がホワイトハウスにおり、私がこのポジションにいる限り、イスラエルはアメリカを頼りにすることができる」と締めくくった。

アメリカから銃爆弾1800発がアシュドド港に到着

ルビオ国務長官が、ネタニヤフ首相と会談した2月16日(日)、イスラエルのアシュドド港には、アメリカからの重爆弾やく800発が届いた。これらは、前のバイデン政権が保留にしていた武器である。

カッツ防衛相は、これを歓迎し、これらはイスラエル空軍と国防軍にとって、非常に重要な資産になるとし、イスラエルとアメリカの強力な同盟関係の証だ」と語った。

アメリカは10月7日以来、数十億ドルにのぼる、7万6000トン以上の軍備を、輸送機678機、船舶129隻でイスラエルに供与してきた。

しかし、バイデン前バイデン大統領は、人道危機を緩和することを求め、後期にはこれを凍結する動きに出ていたのであった。トランプ大統領は就任後、すぐにこれを解除していた。

www.timesofisrael.com/us-shipment-of-heavy-bombs-held-up-by-biden-administration-arrives-in-israel/

石のひとりごと

ヤド・ヴァシェムで献花するルビオ国務長官(photo credit: REUTERS/EVELYN HOCKSTEIN/POOL)

ルビオ国務長官が、ホロコーストから建国も出して、イスラエルに敬意を表したこと、また、変わらない愛をもって支えると言っていたことに感動した。原稿を読んでいるでもなく、本気で言っていることがわかる。

ルビオ国務長官は、カトリック出身だが、その後、モルモン教道路封鎖へ、福音派の巨大教会にも行っていた時期があり、その後また、カトリックに戻ったと言われている。

ルビオ国務長官の信仰がどこにあるのかは、第三者にはわからないが、今回のイスラエルへのこの発言を聞くと、聖書的な理解もあってのことではないかと思わされた。

それにしても、ルビオ国務長官とともに、大量の武器もアメリカから届くなど、同盟関係が、口だけでないことを完璧に証明しているようである。

これからのアメリカとイスラエルの協力の上に、主の祝福が豊かにあり、そこから世界へも祝福が広がっていくことを期待しつつ、祈っていきたい。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。