リブリン大統領夫人ネハマさんが、持病の肺線維症で、3月に受けた肺移植から回復しきれないまま、4日、テルアビブ近郊の病院で死去した。74歳の誕生日の前日だった。遺族は、夫であるリブリン大統領(79)と3人の子供とその配偶者、7人の孫たち。
ネハマさんの遺体は、5日、エルサレムシアターに3時間安置され、市民たちが別れに訪れる時が設けられる。その後6時から、ヘルツェルの丘で葬儀が行われる。悲しみをともにしている市民に感謝して、葬儀は一般公開されるという。その後、大統領と家族は、様々な国の代表者らの慰問に対応する。
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ネハマさんは、大統領と同じく、イスラエル生まれ。ヘブライ大学の研究所で働いていたが、1971年に結婚した。2007年より、肺線維症をわずらい、近年では、どこへ行くにも酸素を吸入しながらの日常となっていた。それでも大統領とともに、インドなどへの公式訪問にも同行していた。
ネハマさんは、暖かい人柄で知られ、トランプ大統領のメラニア夫人とも手をつなぐなど、難しい立場にあるメラニアさんを励ましたといわれている。また、リブリン大統領が、大統領になるかどうかの瀬戸際に、大統領のフェイスブックに次のように書き込んで話題となった。
「ルビー。あなたは私の恋人で親友。私は大統領と結婚したのではありません。結果がどうなってもあなたは私の恋人で親友。」
今年3月に、肺を提供したのは、エイラットでダイビング中に死亡したヤイール・イエヘジケル・ハレビさん(19)。ネハマさんが死去した今、ヤイールさんの母親は、「あなた(息子)のもう一つの部分がいってしまった」と語っている。リブリン一家は、ハレビさんに深い感謝を述べた。
肺線維症は、徐々に呼吸ができなくなる苦しい病気である。特に肺移植後は、呼吸がうまくできず、ネハマ夫人はかなり苦しんだようである。リブリン大統領は、「もう苦しまなくなってよかった。」と語ったという。
表に出すぎず、しっかりとリブリン大統領に伴い、大統領を支えたネハマ夫人。リブリン大統領も人情味あふれる人柄とみえるが、夫人亡き後、大統領の心が支えられるようにと祈る。