リブリン大統領と各党の会談 2015.3.23

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4639464,00.html

選挙が終わり、22日から、各党の代表団がそれぞれ個別にリブリン大統領を訪問し、大統領にだれが連立政権の指導者にふさわしいと考えているのかを伝える訪問が行われている。

初日の今日は、議席数30を獲得したリクードに続いて、24議席のシオニスト陣営、統一アラブ政党と、上位の党が訪問。明日からは、未来がある党や、ユダヤの家党などが大統領に面会する。

初日が終わった段階で、ネタニヤフ首相を推薦した議員の数(各党の獲得議席)は51。ヘルツォグ党首は24だった。明日の会談で61を超えるかどうかが焦点となる。その後、最高裁長官が、正式な選挙の結果を大統領に提出し、連立政権設立をだれに指名するかをリブリン大統領が決める。

しかし、これらは、いわば儀式的な決まり事であって、実際にはだいたいどんな政府になるのかは目鼻立ちが見え始めている。

ネタニヤフ首相には真っ正面から衝突してきた未来がある党のラピード党首は、さっそく、「汚職で刑務所に入っていたような人物(ユダヤ今日政党シャスのデリ党首)を内務相にしてはならない。」と釘をさす発言を行っている。

ラピード氏が指摘するように、デリ氏は,1999年、内務相在籍中に、155000ドル(約1800万円)の賄賂を受け取ったとして3年の実刑判決を受け、実際に刑務所に2年ほど服役した人物。それが、2012年に出所してまもなくシャス党の党首に返り咲いたという経過になっている。

”敬虔なユダヤ教徒”が汚職とはこれいかにだが、確かにそういう人物が、再び同じ内務相ポジションにつくのはおかしいといえるネタニヤフ首相は連立を成立させるためにはシャスを入れないわけにはいかない。デリ氏が、連立入りする条件として内務相の椅子を要求するのは避けられないとみられる。

一方、財務相にと目されているみんな党のカフロン氏は、国民の期待を受けて、そのポジションを得るとの見通しだ。あとは国防相、外務相という重要なスポットをめぐる駆け引き、交渉が行われることになる。

イスラエルでは、テレビでこういう動きを、物まねでパロディにしたり、新聞では漫画にしたりしながら、見守っている。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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