ラファ・イスラエル軍駐留地下のトンネル内に立ち往生のハマス200人:6日(木)夕刻までに出てくるよう最後通告 2025.11.4

A Hamas gunman stands in Gaza City on November 2, 2025. (Omar AL-QATTAA / AFP)

ハマスは、明らかに合意に違反し続けている。停戦になってから3週間経ってもまだ、遺体の返還を完了していない。首相府報道官によると、イスラエルは、ハマスが遺体の場所を知っているのにも関わらず、出さないでいることを知っているとのこと。

加えて、ハマスは、イエローラインを超えて、イスラエル軍が駐留地域に入って来続けているという。危機を察した場合、イスラエル軍は、侵入者を殺害することになる。

イスラエル軍は、合意に従い、このイエローラインからイスラエルとの国境までのエリア(ガザ地区全体の53%)に駐留を続けている。

このラインにそって、イスラエルは黄色の石を並べて、そこからハマスや、ガザ市民が誤って、入ってこないようにしている。

しかし、Times of Israelによると、イスラエル軍が駐留しているラファの地下トンネルには、まだハマス戦闘員200人が隠れており、立ち往生になっている。このハマスが、トンネルから出て来てイスラエル軍を攻撃し、イスラエル兵に死者も出たのであった。

その200人に対し、イスラエルが、安全にイエローラインから出ていくことを許可したという情報も出ていたが、ネタニヤフ首相はこれを否定した。これについては、与野党から、そんな危険なことはばかげていると論争になっていた。

Armed Palestinian Hamas operatives pictured in Gaza City on November 2, 2025. (Omar AL-QATTAA / AFP)

チャンネル12によると、地下にいるハマス戦闘員には、もし武器を放棄することに同意するなら、安全な通過を許可すると伝えたとのこと。そうでない場合は攻撃するということである。

ネタニヤフ首相は、「ハマスを非武装化し、ガザ地区を非過激化することであり、これがイスラエルの基本方針だ。もし、一つの方針でそれが完了しなかったら、別の方策を取るだけだ。

それについて、アメリカに許可をもらう必要はない。それがトランプ大統領との合意である」と語っていた。

トランプ大統領も、「もしハマスが非武装化に応じないなら、イスラエルはハマスを殲滅するだけだ。ハマスもそれはわかっているはずだ」と語っている。

しかし、アメリカ情報筋がTimes of Israelに伝えたところによると、仲介者のエジプトとカタールが、ハマスに対し、明日水曜、11月5日(水)日没から6日(木)までの24時間に、戦闘員たちが出てこない場合、イスラエルの攻撃に直面するとの通達を出した。

言い換えれば、11月6日(木)日没の時点で、イスラエルは、イエローラインからイスラエル側にいるハマスを攻撃することを、アメリカ、エジプト、カタールから認められたと言える。

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石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。