目次
国連総会演説で2国家案指支持を表明
22日、イスラエルのラピード首相は、国連総会での演説を行った。中道的立場と、彼自身の思いを十分に込められた内容であった。記者という背景からか、内容はよくまとまっている。
しかし、中道派であるだけに、パレスチナ人の国を認める2国家案を信じているという、これまでの右派政権が、決して言うことのなかった文言が含まれていた。このため、国内では、右派勢から「イスラエルを危機に陥れた」と反論も噴き出した。
しかし、よく考えると、この2国家共存案は、正式にはイスラエルもまだ破棄したと入っていない案である。また、ラピード首相は、その条件として、パレスチナ人たちが、テロを放棄することを条件として提示していた。
それが実際には、不可能ということは明らかである。ということは、2国家案も今の所、いくら支持を表明しても、実際には、絵に書いた餅ということでもある。
一方で、こうした右派一色でない体制は、国連では受けがよいということになる。国際社会に少し受け入れやすい顔を提示した上に、現実はなにも変えてないということである。
また、イスラエルでは、11月1日に総選挙が行われる。ラピード首相の姿勢が、続くのかどうかは、わからないということである。世界もそれを加味した上で、ラピード首相の話を聞いたことと思われる。
こうしたことから、ラピード首相が、世界に提示した2国家案支持に関する論議は、下火となったようである。
www.timesofisrael.com/full-text-of-lapids-2022-speech-to-the-un-general-assembly
ラピード首相国連フル外交:ヨルダン・トルコ・国連総長・イギリス首脳と会談
ラピード外相は、ニューヨークで、ヨルダン、トルコ、ギリシャ、イギリスの首脳と会談。グテーレス国連総長とも対談した。
新しく就任したイギリスのトラス首相は、親イスラエル派と期待されているが、さっそく、大使館をテルアビブからエルサレムへ移動させる可能性についても言及し、世界のメディアの注目をあびた。
このほか、アメリカのさまざまなユダヤ教の宗派代表たちとも会談。イスラエルとの関係改善をはかった。以下写真はすべてGPO