10月末、エルサレム市内で、東エルサレム在住のアラブ人に至近距離で4発撃たれ、重傷となっていた右派のラビ・ユダ・グリック(49)が24日、退院した。
退院の際の記者会見においてラビ・グリックは、「脊椎を撃たれたのに神経をはずし、首を撃たれたのに、大動脈は外れていた。神の奇跡だった。」と語り、神と支えてくれた人々に感謝を述べた。
病院の外傷担当医師も、「搬送されてきた時の傷の深さを考えると、ここまですみやかに、後遺症も残さずに回復できたことに感動している。」と語っている。
ラビによると、撃たれた当時、犯人は「悪いが、あなたはアルアクサモスクの敵なので撃つ。」と言われたという。ラビは「宗教の名によって、人を殺そうとするものは、その宗教をおとしめる者だ。」と語った。
また逆に、病院でラビの手術、治療にあたった医師や看護師の中にイスラム教徒たちがいたことをあげ、「人を救うこのような行為こそ、その宗教に栄光をもたらすものだ。」と語った。
ラビ・グリックが退院した24日、エルサレムの旧市街では、ユダヤ教神学校の教師ら2人が刺されて、1人が重傷、1人も軽傷を負った。2人の訴えによると、複数のアラブ人に囲まれ、刺されたという。
旧市街では、犯人の追跡が行われ、これまでに容疑者3人(東エルサレムのアラブ人)が連行されている。警察スポークスマンのミッキー・ローゼンフェルド氏は、警察は事件をテロであるとの疑いを強く持っていると報告している。
なお、お知らせしてきたジャベル・ムカバ(記者宅付近)のアラブ人の治安部隊に対する日々の暴動は、昨日あたりより、停止している。