ラアム党唯一のベドウイン出身の議員、サイード・アル・ハルミ氏(49)が、25日夜、車でベエルシェバ市内を運転中、突然、心臓発作を併発し、車がクラッシュして崩壊。そのまま急死した。
アル・ハラミ氏は、翌日、ラアム党アッバス党首、アラブ統一政党アイマン・オデー氏、ミッキー・レビ国会議長たちが立ち会う中、地域のベドウインたち数千人ともみられる大勢が見守る中、ベエルシェバ南部の墓地に葬られた。
アル・ハラミ氏は、文盲の人も少なくないベドウインの中で、高い教育を受け、2017年からアラブ統一政党メンバーとして政界入を果たした。
その後は、ラアム党に所属して、ネゲブ地方で、まだ承認されていない貧しいベドウインの村の承認のために働いたという。7月には国会の内務委員会の委員長に命じられたばかりであった。
www.timesofisrael.com/thousands-of-mourners-attend-funeral-for-raam-mk-al-harumi/
イスラエル社会の中で、最も貧しいのはべドゥインたちである。イスラエルは、これまで、ネゲブの砂漠で、貧しいテント生活を続けている人々に家や学校を提供しようとして、特別な地域をつくって提供しようとした。
しかし、べドゥインの中には、今の生活を離れて家に住むことが理解できず、政府に無理矢理移動させられると感じた人も多かった。ハラミ氏は、伝統的な生活を続けたい人はそうできるように、政府に理解を求めたりしたという。政府としてもべドゥインたちとの窓口をなくすと言う、残念なことであったと思われる。
アメリカに移動したベネット首相も、追悼のメッセージを送っている。
www.timesofisrael.com/raam-mk-said-al-harumi-a-champion-of-negev-bedouin-dies-at-49
<初のヒジャブ着用アラブ女性議員>
アル・ハラミ氏に変わって、国会入するのは、ラアム党選挙名簿5番目にいたイマン・カリブ・ヤシン氏である。ヤシン氏は、ヒジャブを着用するアラブ人女性議員。こうしたアラブ人女性議員を国会に迎えるのは、イスラエルでは初めてである。
今の連立政権は、ラアム党の一人でも国会の決議で、政権に反対意見を投じると、国政がたちゆかなくなるが、ヤシン氏は、ラアム党首アッバス氏と関係もよく、反旗を翻すことはないとみられている。
www.timesofisrael.com/raams-late-al-harumi-set-to-be-replaced-by-former-mk-iman-khatib-yasin/