ヨルダンは神殿の丘の管理者である。(11月6日オリーブ山便り参照) 神殿の丘で暴力が発生する事を見過ごすわけにはいかない。
ヨルダンのアブダラ国王は、イスラエルへの抗議のため、水曜、駐イスラエル大使を呼び戻した。これは1994年に、イスラエルとヨルダンが和平条約を結んで以来のことである。これを受けてネタニヤフ首相は、アブダラ国王を訪問して今後の対処についての会談を行っている。
そのような中、ヨルダンでは金曜、各地で数千人が、イスラエルとの和平条約は破棄せよと訴えるデモを行った。群衆は、「イスラエルに死を」とも叫びながら、アンマンにあるイスラエル大使館を閉鎖せよと訴えた。
デモの動機は、神殿の丘での暴力と、イスラエルが東エルサレムにユダヤ人の家を建て続けていることへの抗議である。「アルアクサ(神殿の丘のモスク)を解放するため、ヨルダン人は聖戦も辞さない。」と叫んでいる。
ヨルダンは国民の70%はパレスチナ人である。イスラエルでの暴動の波が早期に沈静化しない場合は、ヨルダンへも問題が波及する可能性は十分ある。ヨルダンの国王も難しい舵取りになっている。